100切りを目指すゴルファーにとって、グリーン回りのショットは、スコアメイクに重要な要素になります。パーオン出来なくても、寄せワンができれば、パーで上がることもできます。
その大切なショットをするのに、アプローチウェッジを使用することになりますが、どんなクラブを使えば良いか気になるところです。
ロフト角が何度のクラブを使用すれば良いのか、またその形状や重さなど、注意するポイントを説明していきたいと思います。
アプローチウェッジの角度はどれくらいがおすすめ?【論理的に解説】
アプローチウェッジは、距離の短いショットを打つ目的で使用されるクラブで、バックスピンで止まるボールや高いボールを打つ時に使われます。
クラブフェースが上を向いている点が特徴で、ロフト角もピッチングウェッジより大きくなっています。
100切りを目指すゴルファーであれば、アプローチウェッジは1本で充分です。その1本をどのような基準で選べば良いのかを論理的に解説していきます。
アプローチウェッジの角度は50度〜54度が目安
一般的にアイアンのロフト角が1度変わると、フルショットした時のボールの飛ぶ距離は、2.5ヤード〜3.5ヤード変化すると言われています。
1番手違うアイアンだと、ロフト角はおおむね4度違いますので、フルショットでボールの飛ぶ距離が10〜15ヤード変わる計算になります。
アプローチウェッジは、ピッチングウェッジよりもロフト角が大きくなります。ピッチングウェッジのロフト角は、メーカーにもよりますが、44度~48度が一般的です。
ピッチングウェッジのロフト角から6度大きい角度のアプローチウェッジを持つのが一般的とされています。
この計算からすると、アプローチウェッジのロフト角は、50度~54度のものが目安となります。
PWとSWの中間のロフト角を選ぶ
アプローチウェッジやサンドウェッジでもフルショットする場面も出てきます。
基本的な考えとしては、アプローチウェッジは、ピッチングウェッジとサンドウェッジの飛距離の差を埋めるクラブとして使用することになります。
ピッチングウェッジとサンドウェッジの中間のロフト角を選ぶようにすると、飛距離を打ち分けやすくなります。アイアンでは、ロフト角が4度
で1番手違い、8度で2番手違うことになりますので、アプローチウェッジを選ぶ時は、8度以上の差にならない中間のロフト角にしましょう。
8度以上の差になると、ピッチングウェッジとサンドウェッジの飛距離の差を埋めにくくなってしまいます。
AW52度、SW58度がおすすめ
例えば、手持ちのピッチングウェッジのロフト角が44度で、アプローチウェッジのロフト角が52度であれば、ロフトの角度が8度違うことになります。
アイアンのクラブの番手が2番手変わってしまうことになり、その間の飛距離を埋めるクラブがないことになってしまいます。
トラディショナルなアイアンのスペックを見ると、5番アイアンでロフト角は27度、これからロフト角が4度づつ大きくなって、6番31度、7番35度、8番39度、9番43度、ピッチングウェッジのロフト角は、47度なっています。
トラディショナルなスペックからいくと、アプローチウェッジは52度、サンドウェッジは58度がおすすめのクラブになります。
アプローチウェッジの角度以外で意識すること
アプローチショットの基本は転がしですが、ボールを高く上げて寄せるのが得意なゴルファーもいます。
また、払い打ちが好きなゴルファーや、打ち込む方が好きなゴルファーなど様々です。
ロフト角はもちろん大切ですが、その他にもバウンス角や、ソールの形状、シャフトの重さなども自分に合ったショットが出来るかどうかの目安になります。
ウェッジのバウンス角を把握する
バウンス角は、シャフトを垂直に立てたときに、リーディングエッジから下にふくらんだソールの角度を表したものです。
一般的に0度から8度ぐらいまでをローバウンスと言い、12度ぐらいから16度ぐらいまでをハイバウンスと呼んでいます。
バウンスは大きいほど地面に刺さりにくくなり、少々ダフっても滑ってくれ、ザックリが少なくなります。
但し、大きくなり過ぎるとソールが先に地面に当たってしまうため、トップのミスが出やすくなります。
100切りを目指すゴルファーにとっては、バウンス角の目安としては12度~13度のハイバウンスがオススメです。
ソールの形状を把握する
ソールの形をよく見ると、①厚いもの、薄いもの②底が丸くなっているもの、まっすぐなもの
③トゥ側やヒール側を削ってあるもの、削ってないもの等があります。厚い(幅が広い)ものは滑りやすくダフリにくくなる特徴があり、薄いものは、開いて打つと高さや距離を合わせやすいメリットがあります。
底が丸いものは、フェースの向きを補正してくれますが、まっすぐなものは、抜けがよくなります。
また、削ってあるものは、フェースを開いて打つゴルファー向けで、削ってないものは、フェースを開かないゴルファーが使用するとミスが少なくなるメリットがあります。
アイアンと同じか、少し重めのシャフトを選択する
軽いシャフトというとカーボンシャフトになります。アイアンで使用されていることが多いですが、軽過ぎるためウェッジには向かないのが特徴です。
ウェッジのシャフトは、重いものが使いやすく操作が簡単です。シャフトが重いと、テイクバックした時に下ろすだけで自然に下りてくるので、無駄な動きがなくなります。
基本的にはウェッジ用のシャフトは、アプローチショットが設計の基準になっていて、インパクト時の安定性や再現性にすぐれています。
アプローチウェッジは、重いシャフトを選ぶのがベストです。ボールを高く上げて、ぴたりと止まるショットが打てるように、シャフトの重いウェッジで練習しましょう。
自分に合ったウェッジを見つけるまで、徹底的に試打するべき
100切りを目指すゴルファーのパーオン率は30%台以下だと言われています。ならば、どれだけ寄せワンを拾えるかがスコアメイクのカギになります。
アプローチは最もヘッドスピードが遅いショットなので、ヘッドの抜けが悪ければ飛距離も安定せず、スピン量の変化も大きくなります。
ヘッドの抜けに大きな影響を持つ、バウンス角選びも大切になります。入射角が急なゴルファーはバウンスの大きものを、入射角が浅いゴルファーはバウンスの小さいものが良いことになります。
アプローチは手首を使わないのが原則ですので、ダフらずヘッドの抜けの良いウェッジを見つけましょう。そのためには、試打ができるゴルフショップで、徹底的に打って見つけるのが近道です。
まとめ
今回はアプローチウェッジのロフト角や、バウンス角、ソールの形状やシャフトの重さについて説明してきました。
何が良いかの判断基準になったことと思います。100切りを目指すゴルファーには、グリーン回りのショットは大切です。
とはいえ、アプローチウェッジの打ち方はゴルファーそれぞれで、必ずしも決まったものはありません。
後は、試打ができるゴルフショップで、ご自身のフィーリングがピッタリくるクラブと打ち方を見つけてみて下さい。