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ゴルフはルーティンを見直せば、安定感あるゴルフが復活する!?

最近のわたくしの”へたれゴルファー”ぶりには目に余るものがあります。ドライバーは曲がり、アイアンはトップし、アプローチはダフり、パターは押し出してしまう。なにをやってもうまく打てない、うまくいかないんです。みなさんもそんな経験ありませんか?

なぜおかしいのかを考えてみました。何かおろそかにしていることがある。打つ時になんとなく不安で、自信がもてなくて、余計なことを考えてしまう。そしてミスショット…。いったいなにが…。「”ルーティン“をおろそかにしていないか~?」まったく唐突ですが、梅雨の夜、降臨しました…。今回は中部銀次郎大先生ではありません。雨音での聞き間違いでもない。”へたれ神”の声でしょうか。とにかく、ここのところ、”ルーティン“をおろそかにしていることに私は気づいたのです。

ルーティン…決められた一連の動き、動作最近では、ルーティンと聞いてまず思い浮かぶのはラグビーの五郎丸選手でしょうか。ペナルティゴールを蹴るときの一連の動作。とくに前かがみで拝むように手を合わせるあの動きは、子供も大人もみんな真似をしていましたね。五郎丸選手は、緊張とプレッシャーの大きなワールドカップの試合でも、あのルーティンを行うことで次々とキックを成功させました。

そして、大リーガーのイチロー選手。打席に入り、バットを立て、右肩の袖をスッと持ち上げる動作。有名ですよね。さらにいうと、練習前の長時間のストレッチなどの綿密な準備。イチロー選手の場合、これらすべてが自分の力を存分に発揮するためのルーティンなんですね。42歳の今季、好調を維持している秘訣はここなのかもしれません。

ルーティンに関して、ある本を思い出しました。『ゴルフ「ビジョン54」の哲学』。アニカ・ソレンスタムのコーチで、宮里藍ちゃんも取り組んだ「ビジョン54」の提唱者、ピア・ニールソン&リン・マリオットの名著。10年ほど前、夢中になって読んだにもかかわらず、その後本棚の肥やしになっていました。引っ張り出して読んでみると、ルーティンの重要性を示す貴重なエピソードがありました。

「2004年、マサチューセッツ州オーチャーズでの全米女子オープンの土曜日、(中略)アニカは右へくの字に曲がったパー4のショートホールで、4番ウッドを握り、ボールをティーに置いたあと、前の組がまだフェアウェイから出ていないことに気づいた。すると、その待ち時間にルーティンを乱すのではなく、ティーからボールを外し、ティーも抜いて、4番ウッドをバックに戻し、ヘッドカバーをかぶせたのだ。」

“遅れ”に苛立つことがないように、少しの待ち時間でもルーティンをはじめからやり直す。そうして精神状態を整えなおす。ルーティンの重要性を確信し、徹底する姿勢こそ、アニカが超一流であり続けた所以なのでしょう(感動のエピソードですね)。

私もある時期、この本や片山晋吾プロ(ティーショット前のルーティンが印象的でした!)の影響でルーティンを行うようになりました。おかげで一時期はコースで無駄なことを考えなくなりました。ルーティンをやることで、集中でき、余計な思考が入り込まず、スムーズにスイングができたのです(嘘みたいですが、ホントなんです)。

それがいつしか、ルーティンをおろそかにしてしまったようで…(ここが”へたれ”たる所以です)。
ドライバーはとくにきちんとルーティンをやらないと大変ですよね(すぐにOBですから)。たとえば、先に打った二人のドライバーがナイスショット。よく飛んでいる。これは負けられないと思う。でも、そんな「負けられない」「俺も飛ばすぞ」という思いが、余計な緊張や力みにつながる。その思いを頭に残したままの半端なルーティンは、スイングをまともにさせてくれません。結果、左に引っ掛け、林へ…(こんなことが私、最近、大量発生中です!)。

アプローチでも同様です。グリーン周りではいつもバタバタで、ついルーティンをおろそかにしがち。するとすぐに余計な思考が入り込みます。「ライがイマイチだ」「トップしたらどうしよう」「カップの手前につけたい」などなど。情報の整理は必要ですし、注意点の確認もいい。でも、いざスイングするという時にそんな思考が頭の中にあると、迷いや緊張、プレッシャーとなり、躊躇したり、余計な力が入ったりする。さまざまな情報からうまく打てるか自信がなくなったりするんです。
打つ時はただ打つのみ、なんですよね。どうも私は妄想が抑えられないタイプで、つい余計なことを考え続けてしまう。自分でサッと切り替えができない私のようなタイプの人間こそ、ルーティンが大切なんです(と、思い出しました)。『ゴルフ「ビジョン54」の哲学』にはこんな記述もあります。

「スイングを揺るがす最大の敵は緊張だ。そして、その緊張を引き起こす元凶とは、今向き合っていることを成し遂げる自分の能力への自信の欠落。自信を持ってゴルフをするために欠かせない軸になるのが、信じられるルーティンだ。」

あの史上最強の女性プロと名高いアニカ・ソレンスタム(メジャー10勝、ツアー72勝)を鍛え上げ、藍ちゃんのアメリカでの活躍に一役買った人たちの言葉です。いやあ、じつに重い。へたれゴルファーには重すぎる。でも、この言葉をかみしめて、もう一度ルーティンを見直し、安定感のあるゴルフを目指そうと思った梅雨の夜でした。

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