フェアウェイバンカーは、コースの真ん中に設置されているクロスバンカーと、フェアウェイの横に設置されているサイドバンカーがあります。
バンカーの形状を見ると、多少違いますが地面の上に砂を入れて周りを土で囲むタイプと、掘り下げて砂を入れるタイプがあり飛距離を狙う場合には前面の土手が気になることがあります。
今回はバンカーがフラットで距離を狙えるフェアウェイバンカーを想定した打ち方について解説していきます。
フェアウェイバンカーの打ち方と6つのコツを解説します【実践的】
フェアウェイバンカーの形状は千差万別なので、常に状況に応じた打ち方が求められます。あくまでもグリーンに近づける打ち方をするのか、飛距離よりも確実な前進をとるのか、瞬時の判断が求められる状況になるはずです。
そこでフェアウェイバンカーの打つときの考え方と、ミスなくターゲットに向けたショットができるコツをご紹介していきいます。
レベルブローのインパクトが基本の打ち方
バンカーのなかがフラットであれば、練習場のマットと同じ状況を想定して、レベルブローのインパクトを選択します。
グリップは指1本分もしくは2本分あけて握り、身体の中心でボールをとらえるイメージでスイングをします。
グリップを短く握ると言うことは、クラブの全長が短くなったのと同じことになります。普段通りのスイングをするためには、スタンスを広げてグリップの位置を低くするのが、正しいインパクトをするためのコツです。
あとは時間の許す限り素振りを繰り返して、その場でのスイングの最下点を見極めてからバンカーに入ると、払い打つことがきるはずです。
コンパクトなスイングの意味を考える
一般的なバンカーショットの考え方を見ると、身体を使わずにコンパクトなスイングで、正確にボールをとらえて脱出させることを薦めています。
でもフェアウェイバンカーでは、身体を使わずに距離を求めることはできないので、コンパクトであってもしっかり捻ったテークバックと、それに反映されるダウンスイング、そしてフォロースルーをとるように心がけます。
一般的に距離を狙うときは、ダウンスイングで右手を使い、強いインパクトでボールを弾き飛ばすわけですが、足場が安定しないバンカーでは左手主導を意識したスイングに徹します。
ダウンスイングでは右手を使わないようにするためのコツは、フェース面ではなく左手甲で払い打つイメージを持つことです。
バンカーに入る前にターゲットゾーンを決める
脱出するだけならフェアウェイバンカーは簡単なバンカーのはずです。距離や方向を狙うことで上手くインパクトができずにミスショットとなるわけです。
漠然のグリーン方向に打つのではなく、使用するクラブを決める前にターゲットを絞ることが重要です。バンカーショットでエリア(円)を狙うのは難しいので、ターゲットはゾーン(帯)で決めます。
前方に新たな障害の心配のないゾーンが決まれば、あとはクラブの持つ性能を信じてコンパクトなスイングをすれば良いだけです。
エリアでターゲットを定めることがミスを誘発する原因となるので、「あっちの方向」と気楽に打つことが成功のコツと言えます。
フェアウェイバンカーに入ったボールを打つときの考え方
ナイスショットだったはずのティーショットが、フェアウェイバンカーに入るとテンションが下がり、バンカーからの攻略法を考えずに打つことになるかもしれません。
ゴルフは1打に一喜一憂せず、冷静に次ぎのショットのことだけを考えることが重要です。フェアウェイバンカーから打つときの考え方についてご紹介していきます。
バンカーの砂とボールの状況を確認する
バンカーでは先組の使用跡が砂に残っていることがあります。
たとえ丁寧に均していても、レーキの筋目や砂が寄って盛り上がったところにボールは止まると、打つときに気になることがあるかもしれません。
フェアウェイバンカーまでに攻略法を考えていたとしても、想定外の状況を瞬時に戦略を立て直す必要があります。
1打目でバンカーにつかまり、さらに想定外のボールの状況だと、安全策をとるのがベターな戦略だと思います。
練習場でスイング作りに使用する7番アイアンのように、信頼のおけるクラブを使えばミスショットは防げます。
1打を損してでもクリアなショットを目指す、気持ちの切り替えこそが状況を打破するコツと言えます。
フェアウェイバンカーのセオリーと言われるトップ気味の打ち方は失敗する
フェアウェイバンカーからのショットには、たくさんの打ち方があるので、どの打ち方が正解と言うことはありません。
ただセオリーの1つ、トップ気味の打ち方は、もともと芝の上のボールをトップ気味に打つことで、ダフリに比べて前進できるという考え方です。
砂のなかにあるボールをトップすると、砂のなかで前進することになり、浮き上がるきっかけを失います。
ましてグリップを短くに握っていることでトップするのを防ぐためにスタンスを広げているのに、逆にスタンスを狭めてトップしてホームランを狙う打ち方が成功する確率は非常に少ないと思われます。
正道のレベルブローのインパクトがミスのないショットのコツと言えます。
砂のなかに足を潜らせる動作は不必要
バンカーの砂の上で靴底をグニュグニュと動かして、足を潜り込ませる動作を見かけます。
砂がたっぷりと入ったバンカーであれば、足場を低くすることでスイングの最下点も低くなり、ボールの下の砂と一緒に打ち出すことができるかもしれません。
もしも足場を固めるための動作として行うのであれば、フェアウェイバンカーでは不必要です。
砂が少ないバンカーなので、足を潜り込ませようとしても下半身を固定することはできませんし、そもそもスパイクレスシューズになっているので、掘り下げるようなことはできないはずです。
バンカーでは普通に身体を使うスイングを心がけることが、迷いを与える情報を排除するコツと言えると思います。
コースマネジメントを立てるとフェアウェイバンカーには入らない【戦略を立てる】
フェアウェイに向けてナイスショットしてバンカーに入るとしたら、ある意味フェアではないレイアウトと言えます。
良いショットが報われずに、ボールが届かないミスショットが成功に近づくわけですから、設計者が想定する1打多く叩くホールに我慢できない人もいることでしょう。
もしもボギー狙いのコースであれば、グリーン方向からコースをよく分析してみることです。
アプローチ100ヤード、セカンドショット150ヤード、そしてファーストショット150ヤードで400ヤードのミドルホールです。
逆から使用クラブを考えればティーショットは7番アイアンア、そのフェアウェイバンカーは何の障害にもならないことが分かります。
フェアウェイバンカーに対する最高のコツは、リスクを回避するコースマネジメントかもしれません。
まとめ
今回は砂の少ないフラットなフェアウェイバンカーを想定した打ち方と、成功するためのコツについてはご紹介しましたが、実際には砂を補充したばかりのバンカーもありますし、足場が斜面になっているバンカーもあります。
1つの打ち方ですべてをカバーすることはできませんが、まずは基本となるフラットなバンカーでの攻略法をマスターしてから、次のステップへ進むと早く吸収することができると思います。
いずれにしても、コース設計者の思惑に引っ掛からないこと、そのためには事前にコースマネジメント立てておくことが大切です。