100切りのためのスコアメイクを考えたとき、18ホールでいくつパーが必要かは気になるところです。でも、いつもパー狙いのゴルフをしているのに、実際には72打で上がったことがないはずですから、思っている以上にパーを目標にするゴルフは難しいのかもしれません。
各ホールでのパーの数よりも、ホールに課せられたパーの内訳を理解して、戦略を立てると実践的な数値が見えてくると思います。100切りに必要なスコアメイクについて考えていくことが重要です。
100切りするためにパーはいくつ必要か?【具体的に解説】
多くのゴルファーが最初の難関である100切りを目指すとき、バーディやパーの数と同時にダブルボギーやダブルパーの数も気にしているようです。良いスコアもあれば悪いスコアもあって、良いスコアが上回ると100切りが達成できると考えているようなら、その目標達成は少し先になるかもしれません。
100切りに必要なのはパーの数ではないことをご紹介していきます。
100切とはパー72のコースを99打以内でプレイすること
多くのゴルファーが最初の目標値として100切りを掲げていますが、スコアメイクに徹すればそんなに難しいことではありません。パー72のコースを99打以内でラウンドができれば100切りは達成できます。
つまりパー72+27打で99打ですから、すべてのホールを1打プラスのボギーでプレイしても、まだ9打分残っている計算です。
18ホールをボギーとダブルボギーで交互にプレイできれば、99打でラウンドできるので、あえてパーを狙う必要はありません。それよりもダブルボギー以上に叩くようなプレイをしないこと、ボギーで設定したホールは確実にクリアすることのほうが重要です。
100切りのためのスコアメイクとは
100切りにパー狙いは必要ありませんが、パーがいらないわけではありません。パーを狙うために、ティショットで大振りのスイングをしたり、ピンそば狙いで難易度の高いロブショットを打ったりと、リスクを伴う状況にチャレンジすることに「必要がない」ということです。
最初の9ホールをボギー設定にして、残り9ホールはとりあえずダブルボギーで設定します。もしも最初の9ホールでダブルボギーがあれば、残り9ホールでボギーのところを増やして調整します。このようなスコアメイクを事前に立てておくと、リスクを伴うチャレンジするプレイを控えていくようになります。
100切りにパー狙いは必要ない
ボギーとダブルボギーを設定するだけではなく、ホールごとにどのような攻略するかを事前に決めておきます。たとえばパー5のロングホールは、ティショットで5番アイアンを使い、セカンドショットも同じく5番アイアン、サードショットでピッチングウェッジ、そして4打目のボギーオンでアプローチウェッジを使ってグリーンの中央を狙います。
一般的なグリーンの直径はおよそ20ヤード強なので、端ピンでもなければファーストパットは10ヤード以内、つまり10歩の距離にカップがあります。外れても傾斜の下側になるような、カップに寄せる気持ちで1打目のパット打ちます。あとは2打目で確実に沈めることができればボギーでプレイができるわけです。
100切りを達成するためには90打狙いを目標にする
100切りを目標にするのであれば、90打で上がれる戦略を立てることから始めましょう。すべてのホールをボギーオン・2パットにすると合計は90打になるので、残りの9打を予定外に叩いたホールのカバーのためのスコアとします。
あくまでも全ホールボギーオン狙いで、グリーン上はパープレイ、そのためにはパッティングの信頼度が重要になってきます。
確実にボギーをとるためにはグリーン上はパープレイが必要
大叩きを回避したボギーオン狙いのショットでは、グリーンオンしたら2パットが至上命題です。すべてのホールの規定パット数は2打ですから、パッティングはパープレイでなければいけません。余裕をもった100切りを目指すためには、このボギープレイを前提にしてスコアを作っていくことになります。
つまり最初からダブルボギーのホールを設定するのではなく、不測の事態が発生して想定していたショット数やパット数よりも、増えたときの結果がダブルボギーだと考えることになります。そしてここで重要なことは、確実に2パットで沈めるパッティング力を磨くことです。
すべてのグリーンでパープレイが狙えるパッティング
1グリーンの平均面積は420㎡といわれているので、グリーンが丸い円だと仮定すると、中心からグリーンエッジまでの距離は12.5ヤードです。一般的にカップを切るときはグリーンエッジからワンピン分の距離をとるので、中心から1番遠くてもおよそ10ヤードがロングパットになります。
欲をいえばワングリップに寄せたいところですが、実際にはワンクラブ以内であればOKです。グリーンの距離感は、スタート前に19番グリーンといわれる練習グリーンで習得しましょう。練習グリーンの端から十字の方向に、同じ力でパットして転がりを計測すると距離感を養うことができます。
ショートパットの精度が100切りの切り札になる
ロングパットを上手くカップに寄せれたとしても、残り距離がワンクラブであれば、1メートルのショートパットを確実に沈めなくては、グリーン上をパープレイで終わることはできません。方向性さえ身につけることができたら、ショートパットは安定します。
日ごろの練習の成果が現れるショートパットは、平らな場所で真っ直ぐに打ち出す練習から始めます。マスキングテープで、パッティングラインに対して十字になる垂直なラインを引き、インパクトでパターヘッドのトゥとヒールが同時に通過していることを確認します。
あとはカップよりも30センチ程度オーバーできるように、強めにしっかり打てる感覚を身につければ100切りは達成できるはずです。
100切りを目標にするときはボギー狙いが最良の戦略です【冒険するゴルフは敵】
スコアを目標としたゴルフは、「小さくなる」といわれることがあります。豪快なドライバーショットを捨てて、確実にフェアウェイを狙ってアイアンを使うようになると、それ以上の進歩は期待できないという意味かもしれません。
でも当面の目標が達成できなければ、それ以上先に進むことはできないのです。周りからなんといわれようとも、確実に100を切り、あわよくばすべてボギーの90打で回り、90切りが目前になれば、名言をぶつけてくるような人は目の前からいなくなっているはずです。
まずは1度でもいいから100切りを体験しましょう。その上で必要と思うのであれば、ドライバーでもロブウェッジでも使った冒険するゴルフをすれば選択すれば良いだけのことなのです。
まとめ
もしも100切りを目指すゴルファーから、「どれだけのパーが必要なのか」と問われたとしたら、問うた相手に、「パーを自在にとることができるのか」と聞き返してみたいものです。自分の意思では思い通りにならないことがあるのがゴルフの面白いところでもあり、悩み深いところでもあります。
とりあえずボギー狙いで100切りを目指し、ボギー以上を叩いたときは9打の余裕があると念じて、刻むゴルフに徹することが、確実に目標に到達できる早道へとなります。