【ゴルフのルール】OBとは?正しい処置の方法も解説します【具体的】
コースとコース外の境界を表すOBラインは、一般的に白杭で表示されています。杭には幅があるので、どこをOBの基準にしているかを知っておく必要があります。
またルール上の位置づけやスタンスのときに邪魔なときのルール、さらには暫定球についても知っておく必要があります。
今回はルールにおけるOBについてと、正しい処置の仕方についてご紹介していきます。
OBの境界線を明確に確認しておくことが大事
ルール上のOBの境界線は白線または白杭で表示されることなっていますが、実際にゴルフ場では白杭で表示されています。
杭と杭の間隔はコースによって違うので、アップダウンの大きなところや、左右にうねっているコースでは、杭と杭とを結ぶ線を見落とさないようにしなければなりません。
基本的には、ボールが杭の内側(コース側)に触れていれば、セーフなのでOBではありません。実際には杭と杭を結ぶ線が境界になるわけですが、その杭の線上にボールの一部が触れているとセーフということになります。
気をつけなければいけないのは、杭と杭を結ぶ線上のボールには、OBの場合とセーフの場合があるということを再認識しておくことです。
池の杭とは違ってOB杭は抜いてはいけない
コース内には白色のOB杭のほかに、池を表す黄杭や赤杭、修理地を表す青杭があります。
OB杭以外はプレーの遅延に繋がらなければ、邪魔なときに抜いてもペナルティが科せられることはありません。
ですが、OB杭はルールで抜いてはいけないと決まっているので、もしも抜いてしまうとルール違反としてツーペナ(2罰打)が科せられるので注意が必要です。
ただしOB杭はコースに不可分の固定物の扱いになるので、打つときに邪魔だからと移動させたり抜いて戻したりせずに、スタンスをとって足が白杭を押して倒したり動いたりすてもペナルティが科せられることはありません。
OBなのかが分からないときは暫定球を打つ
OB方向にボールが飛び、セーフを確信できなけば暫定球を打ちましょう。明確に「暫定球を打ちます」と宣言をすることで、まだインプレーの球として打つことができます。
捜索を開始して3分以内にボールが見つかれば、暫定球を放棄して回収し、最初のボールで2打目を打つことができます。
捜索した結果がOBだったときは、最初の1打とOBの1罰打、それに暫定球の1打を加えて、次ぎのショットは4打目ということになります。
もしも暫定球を打たずにOBだった場合は打ち戻る必要があり、プレーの遅延による2罰打のペナルティを受ける可能性があります。
正しいルールを覚えてプレーをすることが大事
正確なルールを知ることができれば、OBの処置で「おかしいな」と思うことができます。この気づきがあれば、あとはルールブックを見て確認すれば良いだけです。
むかしはルールブックを携帯して、その都度確認していましたが、いまはJGAがネット検索できるようにしているので、スマホがあればルール違反を犯す心配はありません。
ティーグランドからのボールがOBになったとき
飛距離を稼ぎたいティーショットで不幸にもOBになると、再度ティーグランドから打ち直すことができます。このときのショットは3打目になりますが、最初のときと変わらずボールをティーアップして打つことができます。
このティーグランドでの打ち直しのときにしかできない、3打目でもティーアップができるという特例的なルールは有効に使うべきです。
ただし1打目が曲がってOBになったとすると、次ぎのショットも同じ軌道で飛ぶかもしれません。
安全策としてドライバーからアイアンに持ち替えたときに、ロングティーからショートティーに変えて使ったとしても問題ありません。
OBの処置で打った暫定球の効力がなくなるとき
ボールコントロールを重視して暫定球を打ったところ、最初のボールよりも手前で止まったとします。
このケースでは先に暫定球で2打目を打って、それから最初のボールの捜索を行います。捜索時間から3分以内に見つからなければOBと判断して、第2球の暫定球を正球としてプレーを続行します。
もしも捜索で最初のボールがセーフだと分かったときは、先に打った暫定球にはルール上の効力はなくなっていますが、同伴競技者に聞こえるように「暫定球は放棄します」と宣言すると誤解を受けることはないはずです。
暫定球でプレーを続行するときは、最初のボールの1打とOBの1罰打の加算を忘れないように注意してください。
ローカルルールとゼネラルルールの優先度
OBを打つと1罰打が科されるというのはゼネラルルールで定められているので、世界中どこでプレーをしてもカウントの仕方は変わりません。
もともとは各ゴルフ場が独自にルールを定めたローカルルールでプレーをしていたので、地の利のあるゴルファーが有利だったわけですが、このゼネラルルールによって不公平なジャッジを受けることなくゴルフを楽しめるようになったわけです。
ところが2019年のルール改正で、「このホールでOBになったときは特設ティーから前進4打」とゴルフ場が独自にプレイベートゴルフに限り定めてもよいと通達が出たわけです。
最初のゼネラルルールを定める過程で、「ゼネラルルールよりもローカルルールが優先される」と定めた経緯から、2023年の改正まで混乱は続くかもしれません。
プレーファストを重視したOBのローカルルール設定について【迅速なプレー】
2019年のルール改正では「プレーファスト(迅速なプレー)」を重視していることから、ゴルフの大原則である「あるがまま」よりも優先し、プレースピードが早くするためのローカルルールを認めることになりました。
従来はプレーイング4(前進4打)を正規のラウンドとは認めず、ハンディキャップ査定では排除していましたが、今回はローカルルールで設定することを推奨しています。
紛失球のルールも打ち戻ることになっていましたが、ローカルルールを制定すれば紛失したであろうと思われる位置から2罰打でプレーすることができるようになりました。
これにともないルールブック上で紛失球と同じカテゴリーにあるOBも同様に2罰打で処置できるところがあるようです。
まとめ
OBを打つと1罰打、最初のショットの1打も含めると、打ち直しは3打目です。これをOBと最初の1打を抜いてカウントし、ホールアウトしてから加算しようとすると間違いが発生します。
OBのほかに池に入り、ホールアウトしてからプラスしようとすると、罰打とそれにともなうショット数の加算で混乱してしまい、結果的に最初から数え直すことになるようです。正しいルールを覚えて、打数と正しい罰打を加算していけば、間違えることはないはずです。