ゴルフ発祥の地と言えばイギリス。そのイギリス人たちですが、「雨でも傘を差さない」といううわさを耳にした人も少なからずいるのではありませんか。イギリスは年間の日照時間が日本よりも短く、曇りの日やジメジメと雨の降る日も多めです。
しかし、年間降水量は日本の半分程度。日本に比べ格段に晴れの日が少ないにも関わらず年間の降水量が少ないのは、まとまった雨の降り方をしないからです。しとしとしとしと霧雨のような雨が多い。だから、傘を差さずともいいのですね。
さて、ゴルフはスカッと晴れた中で行って気分よくプレーしたいものですが、予約を入れた日が運悪く雨になり、レインコンディションでのラウンドになることだってあるでしょう。イギリスのように霧雨のような雨ならまだいいですが、まとまった雨の降るような日は地面がゆるんでいるため、ショットはとても難しくなります。ボールに対してクリーンにコンタクトできないと、すぐにダフりのミスになるからです。
クリーンに打とうとしてしっかり打ちこんだらザックリした!こんな経験、雨の日のゴルフをした人なら絶対にしていますよね。とてもフラストレーションがたまると思います(笑)。そんな経験をお持ちの方はよく聞いてください。悪いコンディションでナイスショットするのは無理!
特に難しいのはショートアイアンです。
少しでもダフるとリーディングエッジがゆるくなった地面にささってしまいます。それに対し、ロフトのたったクラブだとリーディングエッジが地面にささらずすべりやすい。だから、残り110yをピッチングウェッジで打ったりせず、9Iや8Iでのハーフショットの方がいいのです。リーディングエッジが地面にささりにくいため、ソールをすべらせて打つことができます。
さらに、大きめのクラブを使うメリットは、グリップがすべりにくくなる、という点です。フルスイングしようとすれば力が入る分どうしたってグリップはすべりやすくなります。しかし、ハーフスイングなら力が要りませんからグリップがすべっての大ミスが出なくなります。
球を上げようとするな!
これが雨の中での鉄則だと思ってください。ボールを上げようとすればロフトの大きなクラブで大きくスイングしなければなりません。しかし、下がゆるんでいるコンディションではそれは”賭け”になります。打ち込んだりせず、払うように打つという意識で、ハーフトップで十分だという心の余裕をもってください。
その他で、ちょっとした注意を払っておくとミスをさけられる点をいくつかあげておきます。
たくさんのタオルや雑巾を持参する
雨のラウンドでは、スタートマスター室がカートにタオルを積んでくれますね。でも、数が足りないと思うことは多くありませんか。クラブをワンショットごとに拭き、自分の手、体のその他の部分も拭くのですから3~4枚では足りるはずがないのです。
ですから、100円ショップなどのお安いお店でたくさんのタオルを買って持っていきましょう。乾いたタオルがたくさんあれば、”拭く”という行為を細目にしたくなるはずです。
グリップだけでなくフェース面の水滴もよく拭こう
フェース面とボールとの間に異物が入った状態でインパクトすると、ボールは本来の正しい飛び方をしなくなります。その最も代表的なものが”フライヤー”です。
ラフはフェアウェイよりも芝が長いため、インパクトでフェース面とボールの間にどうしても芝が入ってしまいます。これだとボールがフェースにしっかりのらないので、ボールはスピンがかからない棒球で飛んでいきます。それで、予想外の距離が出てしまうことがあるわけです。
フェース面に水がついていても同じです。水がボールをフェースにのせることをじゃましますので、ボールは予想外の飛び方をしてしまうのです。ボールがフェース面をすべって右へのすっぽぬけが出たり、ひどいドロップボールが出たりします。
パターの前に必ずボールを拭こう
グリーン上に乗ったボールはマークして拾い上げることができ、このときはボールを拭くこともルール上許されていますね。濡れたボールには、砂や土などがくっついていますので、必ずボールは拭きましょう。パターは一粒の砂利が距離感も方向も狂わせます。