どんなに寒くても、ついつい楽しいゴルフに出掛けてしまう。しかし、寒さのせいで自分の思ったようなスイングもできず、ナイスショットも出ないまま「ああ、こんなことなら暖房の効いた暖かい家にいて、テレビでも見ていればよかったよ」なんて後悔する冬のラウンド。
「ああ、寒いけど楽しかったなあ」と思えるようにしてみませんか?
冬は飛距離が出なくて当然だと割り切る!
気温の低い冬のラウンドと、気温の高い夏のラウンドで決定的に異なる点。それは、「体の動きが制限される」「体の可動範囲が小さい」ことです。体が冷えている冬のラウンドでは、体は夏場のような動きをしてくれません。関節は伸びずに、スイングは小さくなり、体の動きは小さく制限されます。それを前提にしたスイングを心掛け、ラウンドするべきです。
「いつもよりもコンパクトに振ろう。冬なんだから、飛距離がでなくて当然だ」
こんな割り切り方が必要です。冬の冷たい空気と強い風の中では、ドライバーショットの飛距離が夏場に比べ30~50yは落ちても不思議ではありません。ボールが飛ぶ条件など、冬の気候条件では皆無なのです。なのに、夏場と同じようなショットをしようなどとしたら、次のようなミスが出て当たり前です。
1、寒さで体が思ったよりも動かず、腕だけが先走りして大きくひっかける
2、肩の関節が寒さ縮こまっているのに、フルスイングしようとして振り遅れ右へプッシュアウトスライス
こんな冷静な解説をしている私ですが、私はよく②のプッシュアウトスライスをしています(笑)。右がOBだと目も当てられませんね。
フォロー風でも飛ばない時がある!
冬は夏に比べ風が強く吹きます。アゲンストだったりすると、400yのミドルホールが、実質460yほどに感じることもザラですね。しかし、逆にフォローホールだったら飛ぶのか、というとそうでないときがあります。たとえば、強いフォローの吹く160yのショートホール。普段なら6Iだけど、風が強いし冬場のグリーンは硬くて速いから7Iで打ったら、思ったよりもぜんぜん飛ばすに大ショート!という経験はありませんか?
実はこういった場合、ショットが悪いのではなくて、フォローに落とされている可能性があるのです。
アゲンストの場合、ボールの進行方向から風が向かってくるのですから、当然ボールは押し戻されて飛びません。さらに、ボールにはバックスピンがかかっていますから、アゲンストによってスピンがさらに増幅されボールが上に吹け上がってしまい、余計に飛距離が削られます。この理屈はわかりやすいでしょう。
では、フォローの場合にどうして風に押されず飛距離が出ないことがあるのでしょうか。フォローなのに距離が削られるとき、”フォローに落とされる“という表現を使います。
アゲンストの場合でも申したように、飛んでゆくボールにはバックスピン回転が加わっています。そのバックスピンがボールを浮かせる揚力となっているわけですが、スピン量が少ないとボールが浮かずにフォローの風に上から叩かれてしまうことがあるのです。
上空のフォローに乗る高さまでボールが上がらず、上空のフォローの層に叩かれるといったイメージを持つとわかりやすいでしょう。フォローに叩かれたときには急にスーッとボールが失速して落ちてきます。しかし、アゲンストでボールが押し戻されるときは、上空でボールが止まっているように見え、ボールがなかなか落ちてきません。
パッティングにも風の影響がある!
冬の強い風は、パターの転がりにも大きく影響を与えます。風が抜ける場所にあるグリーン上でのパッテングには、風の読みも計算に入れてください。また、手がかじかんで思ったように手先が動かなくなるようなら、薄めの毛糸の手袋をしてパットするのもオススメです。素手のときのような繊細な感覚は消えてしまいますが、手がかじかんで感覚がないままパットするよりも、はるかにいいかもしれません。
おわりに
いかがでしたか?この3つを気を付ければ、「ああ、寒いけど楽しかったなあ」と思えるようなゴルフができるはずですよ!寒くても楽しめるゴルフをしましょう!