あなたはゴルフのルールを熟知している自信がありますか?一度覚えたルールでも、長い間使用していないと罰打数や処置を忘れてしまったり、ルール自体が改訂されていたりすることもあります。
また、基本的なルールを理解していても、さまざまな事態が起こるプレー中には、ルールをどのように適用したらよいのかを迷う場面もあるでしょう。さらにルールには例外も多くありますので実に厄介なのです。
競技の場合は別ですが、プライベートラウンドや社内コンペなどはルールをすべて理解していなくてもプレー進行は可能です。意外とみんなで知恵を出し合い、その場が解決することもあります。ですからそれほど心配になる必要はありませんが、ルールは知っておいて損なことはひとつもありません。
たまにはルールを確認するつもりで、ルールクイズに挑戦してみませんか?意外と再発見があるかもしれませんよ。
ゴルフルールクイズ(グリーン編)
ではクイズです。今回はグリーンに関連した問題を集めてみました。○か×でお答えください。
問題1:AさんとBさんは2サムでプレー中にピンを抜くのが面倒なので、ピンを挿したままパッティングを行なっていました。最後の30cmを残した時点で、Aさんは左手でピンを抜き、右手でパターを持った状態でショートパットを行い、無事カップインしました。
このような行為は問題ない。 ○か×か?
問題2:せっかちなAさんは、同伴プレーヤーのBさんがスロープレーなのが気に入らず、Bさんがパッティングをして、まだボールが転がっている最中に、アドレスを取り、パッティングをストロークしました。
このような行為は問題ない。 ○か×か?
問題3:セカンドショットが見事にナイスオンしたAさん。バーディーが狙えると意気込んだAさんは、ボールをマークする際に気合を入れすぎてグーの手でマークを押さえつけました。この時に右手は自分のパットの線(ライン)にあきらかに触れてしまいました。
このような行為は問題ない。 ○か×か?
問題4:BさんのスロープレーにイライラしていたAさんは、ロングパットをオーバーし、グリーンの外まで転がりそうになったBさんのボールを足で止めて、プレーが長引かないようにしました。「Bさんにとって不利益なことではないから問題ない」とAさんは言うのですが…
このような行為は問題ない。 ○か×か?
答えと解説
いかがでしたでしょうか?では、答え合わせをしてみましょう。
問題1:AさんとBさんは2サムでプレー中にピンを抜くのが面倒なので、ピンを挿したままパッティングを行なっていました。最後の30cmを残した時点で、Aさんは左手でピンを抜き、右手でパターを持った状態でショートパットを行い、無事カップインしました。
このような行為は問題ない。 ○か×か?
答え 《 〇 》
ピンが完全にカップから抜かれており、ボールがピンに当たらなければ問題ありません。しかしボールがピンに当たった場合は、2打罰が課せられます。(規則17-3aの違反)
問題2:せっかちなAさんは、同伴プレーヤーのBさんがスロープレーなのが気に入らず、Bさんがパッティングをして、まだボールが転がっている最中に、アドレスを取り、パッティングをストロークしました。
このような行為は問題ない。 ○か×か?
答え 《 × 》
他の球がパッティンググリーン上でストロークされ、動いている間は、プレーヤーはストロークを行なってはいけませんので、2打罰が課せられます。
※例外として、プレーヤーがプレーする順番だった場合は、無罰です。
問題3:セカンドショットが見事にナイスオンしたAさん。バーディーが狙えると意気込んだAさんは、ボールをマークする際に気合を入れすぎてグーの手でマークを押さえつけました。この時に右手は自分のパットの線(ライン)にあきらかに触れてしまいました。
このような行為は問題ない。 ○か×か?
答え 《 〇 》
本来、自分のパットの線(ライン)に触れることは、規則16-1の違反により2打罰が課せられますが、いくつかの例外があります。この場合、規則16-1a(ⅴ)で、ボールマーカーを押さえつけている時にパットの線に触れることは例外とされていますので、罰打は課せられません。
問題4:BさんのスロープレーにイライラしていたAさんは、ロングパットをオーバーし、グリーンの外まで転がりそうになったBさんのボールを足で止めて、プレーが長引かないようにしました。「Bさんにとって不利益なことではないから問題ない」とAさんは言うのですが…
このような行為は問題ない。 ○か×か?
答え 《 × 》
球の動きに影響を及ぼす意図を持って行動をしたり、ホールのプレーに影響を及ぼす意図を持って物理的条件を変えたりすることは、規則1-2の違反となります。
これは2打罰が課せられるのですが、特に重大な違反(自分や他のプレーヤーが大きな利益を得たり、他のプレーヤーにとって不利益な事態であると判断されたりしたとき)の場合は競技失格を課せられることもあります。
おわりに
普段のプレーにありそうな行為をピックアップしてみましたがいかがでしたでしょうか?実はルール違反であったり、ルール違反のようでルール違反ではなかったりしていますね。自分のプレー中の行動に不安を感じたら、ルールを確認してみましょう。次回からは安心してプレーに集中できますよ。