日々のレッスンの現場で、多くの方が、「手打ちになっちゃうよー」「手打ちはダメだよね?」と言っているのを耳にします。
では、「手打ち」スイングとは、どのようなスイングなのでしょうか?「手だけで打っている」との答えが返ってきそうですが、もう少し具体的に見ていきましょう。
「手打ちスイング」って、そんなに悪いこと?
「手打ち」を定義付けしてみますと、「身体の回転や、フットワークが上手く使われていない、腕や手先の動きが主体のスイング」となるでしょうか。私は、「手打ちスイング」で悩んでいる生徒さんに、手打ちは「手の役割、仕事」と考えたらいかがですか?と、お話しています。「手打ち」という言葉の意味が、まるでスイング中の悪者のようにとらえられているようです。
フットワークの重要性
ゴルフスイングは、
1. 腕や手先の動き
2. 身体の回転
3. フットワーク
の3つに分解できるでしょう。
私は、正しいフットワークは2の「身体の回転」を含んでしまう、と考えています。ここでお話している「身体の回転」とは、主にフォロースル―からフィニッシュまでの回転のことを意味します。
身体(上半身だけ)を回転させても、意外と脚は止まっています。正しくフットワーク(下半身)が行われると、下半身の上に乗っかっている上半身はつられて動いてきます。
つまり、ボディターンと呼ばれる身体の回転は、フットワークと一体だと私は考えます。よって、ゴルフスイングとは、
1. 腕の動き(仕事)
2. フットワーク
の2つに大別してもいいでしょう。
スイングをシンプルに考えることができます。さて、レッスン本やゴルフ雑誌などに、「下半身はどっしりと」「脚はバタバタさせない」と書いてあるのを見たことがあるでしょう。
これだけ見ると、「脚は使ってはいけない(使わない方がいい)」と、思ってしまいませんか?私がレッスンしている生徒さんの大半は、そう思っているようでした。
フットワークの真意を知ろう
フットワークとは、「スイング軸を崩さない範囲で、決めた枠(画像参照)の幅内で、”しっかり”動かしていく」ものです。
スムーズなフットワークのメリットは、
1、腕の振りを速く、ズムーズにしてくれる
2、体重移動がしっかりできて、飛距離アップ
3、スイング軌道がきれいになる
などです。
スムーズなフットワークとは
1、スイング中、右ひざはできるだけ左ひざよりも前に出さない
2、フィニッシュでは、両膝両モモがくっつく
3、右つま先が立つ
4、左つま先はできるだけめくれない
この4点ができていれば、フットワークは完璧です。
フットワークのコツと練習法
画像のように、膝をちょっと内股感覚、X脚にしてみてください。
この状態から、バックスイング~ダウン~フォローと回転してみてください。腕は、胸の前で組んでおきます。ポイントは、スイング中、両足の親指は終始地面から離れません。小指側は離れるはずです。スイング中、脚はかなり意識しないと、なかなかスムーズに動かせません。ボールを打たないで、鏡の前でフットワークの練習だけをやってください。
練習場で球を打つときには、無意識でフットワークができるようになれば、かなりスイングが良くなっているはずです。これで、あなたは”手打ちスイング”から卒業できるでしょう。