土曜日や日曜日の3時から5時ぐらいの時間に放送がある民放のゴルフ中継。皆さんはテレビ観戦していらっしゃいますか?外出しているとなかなか観られない時間帯ですし、そもそも「ゴルフは好きだけど、プロの試合を中継するテレビ放送は興味ない!」という方も結構いらっしゃると思います。
つまり“最も観るであろうゴルファー”がゴルフ中継にあまり興味がないのです。
野球やサッカーは、実際に自分が野球やサッカーをしなくてもテレビ中継を楽しむという方は多いと思いますが、ゴルフ中継を楽しむ方のほとんどは、“自分もゴルフを楽しむゴルファー”であるケースが多いですよね。そんなゴルファーにそっぽを向かれてしまうと、テレビ中継を観る方がいなくなってしまいます。
これはやはり、ゴルフのテレビ中継が面白くないからではないでしょうか?ゴルフは長時間の個人競技なので、テレビ放送にあまり向かないスポーツであることも理由のひとつではあると思いますが、それ以外にもゴルフ中継には、言いたいことがたくさんあります。
今回はそんなゴルフ中継への不満をぶつけてみたいと思います。
生中継が少ない!
何といっても最大の不満は、生中継ではないことです。生中継で放送されることもありますが、圧倒的に録画放送が多くはないでしょうか?スポーツは臨場感を楽しむのが醍醐味であるのに、これでは興ざめです。JGTO(日本ゴルフツアー機構)の公式HPは、テレビ放送に配慮して、放送数時間前から大会期間中のリーディングボードの速報を中断しますが、これも気に入りません。
もちろん結果が分からないようにするためなのは理解できるのですが、リアルタイムの情報を得られないのは、かえってマイナスではないでしょうか?テレビ的にはOKでも、結果を知りたいゴルフファンにはストレスです。
このように“生”感の無いゴルフの録画中継は、いくら画面上で緊迫感を煽っても、どこか冷めた目でみてしまいます。放送終了時間を確認して、「もうすぐ放送が終わるから、プレーオフはないな…」などと想像できてしまうのです。やはり、スポーツは生中継が一番だと思います。
クローズアップされる選手が限られている!
それぞれのホールでプレーしている選手を全部映すのは不可能ですが、あまりにもクローズアップされる選手が限られていると、観たい場面がほとんど映し出されません。これは男子の試合に多いのですが、優勝争いに加わっているのに、全く映されない選手もいます。特に外国人選手に多くみられます。視聴者が観たい選手を選んでいるのだとは思いますが、これでは試合展開を楽しむこともできません。
活躍をしている魅力的な選手がいても、テレビに映らなければ知名度も上がらず、人気も出ません。結局ゴルフ人気を下げているのではないか?と思うのです。本来は何時間もかかるゴルフの試合を、1時間から2時間にまとめようとするのですから、無理があるのは仕方がないでしょう。しかも、決して高視聴率とは言えないゴルフ中継に長時間を割くのは不可能なのも理解できます。
それでは、どうしたらゴルフ中継を楽しめるのでしょうか?
ネット中継やゴルフ専門チャンネルは健闘している
近年はネットで長時間の生中継を実施するなどの取り組みが行われています。さらに、「ゴルフネットワーク」などのCS放送やBS放送は、出場全選手の1番ホールのプレーを中継したり、普段は観戦することの少ないアウトコースを中継したりなど、工夫を凝らした放送をしています。
こうした放送内容は、試合会場で観戦するのに近い感覚で楽しむことができますので、よりプロのプレーの凄さを感じることができます。全ての選手のプレーを観ることができるので、コアなゴルフファンにも満足できる内容なのです。こうした専門チャンネルでの放送が、ゴルフには向いているのかも知れませんね。
おわりに
現在はゴルフを観戦する手段も、ネット動画やCS・BS放送など様々な方法があるようになりました。しかし、やはり民放放送にも頑張ってもらいたいと思うのです。ネットは興味を持っている方しか視聴しませんが、テレビでの放送は不特定多数の方々に観戦してもらう機会になります。つまり、民放のテレビ中継が盛り上がらないと、プロスポーツとしてのゴルフ人気の拡大はあり得ないのです。
もっとゴルフの観戦が楽しくなるような放送内容を、これからの民放テレビ局に期待しています。