ゴルフを楽しんだ後、プレーヤーの方々がいつもよりテンションが上がってしまって、多くなるのが忘れ物です。
ゴルフカートはもちろんのこと、クラブハウスのロッカーやレストラン、コースの中にもたくさんの忘れ物が落ちています。
その中で圧倒的に多いのは、クリップマーカーです。帽子に土台を付けてマークを磁石でくっ付けますが、どうしても行方不明になってしまう確率が高いようです。
ほかにも携帯やサングラス、時計、手袋や帽子など数々の忘れ物が毎日スタート室に届けられます。
また、ゴルフをする上で一番大切なクラブの忘れ物も非常に多いですね。
そんなゴルフ場に毎日集まる”忘れ物”についてお届けしたいと思います。
クラブの忘れ方
ゴルフ場ならではの忘れ物であるゴルフクラブ。いったいどうやって忘れるのでしょう?
一番多いパターンは、林の中に打ち込んだ際に2~3本のクラブを手に持ってボールを探しに行きます。そして、いざボールを打つ時に余分のクラブを近くの木に立てかけます。
そして、ボールの行方を気にしながら林から出てきたときには、立てかけたクラブのことは忘れてしまっているのです。
もしくは、バンカーに入ってしまったときにバンカー周りに他のクラブを置き、バンカーから脱出してグリーンオンすると、不要になったアプローチクラブを置き去りにしてしまうパターンです。
次のホールで気づけばまだいいのですが、数ホールが過ぎてしまうとどこに置き忘れたかも定かではなくなってしまいます。
クラブを何本か持っていくのはゴルファーのマナーですし推奨すべきことなのですが、置き忘れの確率が非常に高くなります。打った後もクラブの本数を確認する余裕があるといいですね。
携帯の忘れ方
カートに置き去りにされる携帯も多数存在します。ゴルフプレー中はあまり必要のないものですから(プレー中に使用するのはマナー違反です)、荷物置きのカゴなどに置いてしまって、そのままになってしまうことが多いのです。
これは、スマホよりも携帯電話の確率が非常に高いです。なぜかプレーヤーの方は携帯電話のことは忘れてしまうようです。
しかし、たいていの方はロッカーで忘れたことに気付いて、すぐに受け取りに来られます。
携帯紛失騒動
一度、「お客様の携帯が見つからない」と大変な騒ぎになったことがあります。
ゴルフカートでは一度も見かけなかった携帯電話を「無くなった!」とおっしゃられ、プレー終了後にスタート室に駆け込んでこられたのです。
ロッカーをいくら探しても携帯電話がないので、コースに忘れたらしいとの事でした。
当日の担当キャディであった筆者は、カートを隅々まで点検しお探ししたのですが、見つかりません。
お客様と一緒に乗用カートに乗り込み、コースへ探しに行っても見つかりません。もちろん電話をかけて、鳴らしてみましたが反応なし。
そのお客様の当日の1打1打を思い出しながら、全打数の地点を探しました。
その後、コース管理や他のスタッフも協力して大捜索しましたが、とうとう見つかりませんでした。
落胆されたお客様は、「見つかったら連絡ください」と名刺を差し出され、コースを後にしようとしたその時でした。
『トゥルトゥルトゥル…』
お客様のジャケットの胸ポケットから、こもった音が聞こえました。
一瞬「これはヤラセなのか?」と思うぐらいのグッドタイミングで、帰宅の遅い旦那様を心配したご家族からのお電話でした。
帰宅しようとゴルフウェアから着替えたことで、判明した携帯電話の居場所でした。
この時筆者は、お客様の『ロッカーをいくら探しても見つからない』は信用してはいけないと思いました。そして丁重に名刺をお返しし、玄関までお見送りいたしました。
おわりに
ゴルフ場は1年に1回ほど、大掃除をしますので、その時に大量に置き去りにされた忘れ物も処分します。
自宅へ帰ってから忘れ物に気付いた場合は、お早めに連絡されることをお勧めします。