大きめの番手のクラブでチョコンチョコンとうまく打つ往年の名ゴルファーっていますよね。グリーンまでの残り距離160y程度を、FWやUTでチョコンと打ってナイスオン! このような場面を見たことのある人は、「ああ~、やっぱりゴルフは”マン振り”したらだめなんだなあ。無理せず大きめのクラブで軽く打たないと~」と思った経験はありませんか。
実例1
距離の無い295yのミドルホール。フェアウェイはそれほど狭くないないが、左はOB。240y先にフェアウェイ右サイドにバンカー(ここからグリーンエッジまでは30~40y)。バンカーに入らないクラブでしっかりティショットを打ちたいホール。
ティショットはスプーンを選択。そして、コントロールショットをしようとしたが、左に引っかけてOB。打ち直しのスイングは、初めよりももっと”曲げたくないオーラが出たスイング”になり、ミスショット。しかし、大きなミスにはならず160y先のフェアウェイをキープ。とはいえ、これは300yを切るミドルホールとしてはグリーンまでの距離を残し過ぎていますね。このショットはグリーンをとらえられずトリプルでがっくり…
実例2
強いアゲンストホールでのセカンド。残り距離は150y。UTで抑えたパンチショットをしようとしたが、ボールは吹け上がり左へのひっかけダマになってしまった。
解決策
安全に大きめのクラブで打つ、これはこれで正しい考え方ではありますが、もし、大きめのクラブを持ってただ当てるだけの右肩の回転が止まったスイングになっているようなら、フルスイングの距離に合うクラブでしっかり振りぬくようにしてはいかがでしょう。
ミスをおそれ、小さくなった”まちがいスイング”をするのではなく、しっかり振る。実例1であれば、UTや、バッグに入っている最も番手の大きいアイアンでティショットするのです。そうすれば、240y先のバンカーを気にする必要などありません。加減などしなくてもいい、安心できるクラブでしっかり振る。
実例2も同じです。ナイスショットしたときの距離に合わせたクラブ選択をし、しっかり振る。当たりが思ったよりも悪くグリーンに届かなかった、でもいいんです。ミスをおそれ当てるだけのスイングをラウンドで続けると上達を妨げることになることもあります。
終わりに
今回ご紹介した二つのミスは、スイングによるものです。大きめのクラブを持ってコントロールする”ライン出し”は手先でするものではなく、本来、肩・腰の回転でするべきものです。フィニッシュを取らずに、ただボールを叩くことが”ライン出し”ではありません。
右肩の動きが止まりボールを手先で「パツン」と打つと、ボールの余計なスピン量が増えるだけで、曲がりやすく風にも弱いボールになってしまうのです。やみくもに振れ! というのではありません。きちんとしたスイングをしてラウンドすることを体で覚えるということです。
しっかりした自分のスイングができるクラブ選択、これって大切だと思いますよ。