ゴルフバッグの中に、14本のクラブ以外に練習器具を入れている方はいらっしゃいますか?素振り用バットに、アライメントスティック、スイングチェック専用クラブに、ヘッドスピードをアップさせるための器具などなど…。ゴルフショップやネットショップでは、ついつい試してみたくなるような練習器具がいっぱい揃っています。
コース内で前の組が詰まって、時間を持て余してしまう時がありますよね。そんな時にサッと練習器具を持ち出してブンブンと振り回せば、イライラせずに待つことができます。
プレー中に練習器具を使ったら?
プライベートのラウンドでは練習器具を持ち込んで、プレーの合間にチェックすることができますが、競技ゴルフではプレー中に使用することはできません。しかも、この際のペナルティは何と競技失格!です。コースに持ち込むこと自体は可能なのですが、手に取った瞬間に「練習器具の使用」を疑われますので、競技の際はクラブハウスに置いていく方が無難でしょう。
しかしこれは、非常に厳しい処置です。ゴルフバックに入っていれば「ついうっかり」触ってしまう事もあるでしょうし、実際に練習器具を振り回したところで、スコアにそれほど影響があるとも思えませんので、「これで競技失格?」と言いたくなってしまいます。
そんな状況を鑑み、実はこのルールは今年、変更が加えられました。2016年のゴルフ規則の改訂により、この競技失格が2打罰に軽減されたのです。(最初の違反の場合)2回目以降の違反の場合は失格となりますが、それでも大幅なペナルティの軽減です。このようにルールは現状を踏まえ、少しずつ変更が加えられているのです。
スコアをついうっかり間違えてしまったときは?
同じようにプレーヤーの「ついうっかり」ミスを大目に見てくれる規則の改訂があります。それは、スコアの誤記についてです。プレーヤーは自分のスコアに対して、正確であることに責任を持たなくてはなりません。これはゴルフの自分自身がジャッジを行うゴルフにおいて、根本的な行為です。ですから、実際よりも少ないスコアでカードを提出した場合は、競技失格となります。
ゴルファーの最も恥ずべき行為ですから当然の処置でしょう。しかし、ここにも「ついうっかり」が発生します。つまり、意図的にスコアを改ざんしたのではなく、罰を受けなくてはならないケースで、「知らずに」そのままのスコアで提出してしまったり、罰打数を「勘違い」してしまったりした場合です。
これは、悪意を持ってスコアを過少申告したものではありませんので、もう少し罰則を緩めてはどうか?という声が挙がりました。そこでやはり今回の規則改訂で、競技が終了する前であれば2打罰で許す!に変更されました。もちろん、「ついうっかり」間違えてしまったペナルティ分はきちんと別に課せられます。
このようにプレーヤーが真面目にプレーを続けている上で「ついうっかり」としてしまったミスについては、寛大な処置が取られるようになったのです。
おわりに
ゴルフのルールは複雑で、普段仲間と楽しむ時にはあまり厳密に守られないことが多いと思います。しかし、だからといってルールを知らないままでは、立派なゴルファーとは言えません。ルールを理解した上で、「今日はあまり堅苦しくせずに楽しもう」「競技ゴルフに向けてルールを厳守してプレーしよう」などと判断するのが、正しい使い方です。
ルールブックは読んでみると意外と知らないものが隠れています。そういったルールを知るだけで、あなたにとってプラスになることがたくさんあるのです。ルールに自信のある方も、たまにはチェックし直してみてください。いつの間にかあなたの知識が古くなっている可能性もあります。
ゴルファーの皆さん、練習場に行けない日はルールブックを愛読書にいかがですか?