「ウェッジは何度のクラブを使うのがいいのだろう」「60度のウェッジを使うのも選択肢に入れるべきだろうか」
と考えている方もいるかもしれません。多くのアマチュアの方は58度までのウェッジを使っていますが、プロゴルファーは60度のウェッジを使っています。
プロだけでなくアマチュアゴルファーも、60度のウェッジを使った方がいいのか知りたいですよね。
そこで本記事では、60度のウェッジを使うメリット、デメリットについて解説していきます。
使うかどうか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
60度のウェッジを使うメリットとは
60度のウェッジを使うメリットはいろいろありますが、主に挙げられるのは以下の3つになります。
・高いボールを打ちやすい
・スピンがかけやすい
・バンカーショットが打ちやすい
60度を使っている方は、こういった利点があるためクラブセッティングに入れています。それでは次項から、上記のメリットを順に解説していきます。
高いボールを打ちやすい
1つ目のメリットは、高いボールを打ちやすいことです。高いボールを打てれば、グリーンに乗った後の転がりを抑えることができます。
たとえば、砲台グリーンやバンカー越えでピンが手前にあるときや、グリーンの形状が複雑で傾斜がきついような状況があるとします。
そういった場合に転がりを抑えた高いボールを打てれば、ピンに寄せることができます。
またラフに入ったボールはバックスピンをかけにくいので、グリーンに乗せて止めるのが難しいです。
しかし60度のウェッジを使えば、スピンのかかりが悪くても、高いボールを打って止めることができます。
スピンがかけやすい
2つ目のメリットとして、60度のウェッジはロフト角が大きいので、スピンをかけやすいことが挙げられます。ロフトが大きいとボールに当たったときの角度も大きくなり、スピン量が増えるからです。
通常アプローチでスピンをかけたい場合は、フェースを開いてソールを滑らせるように振りぬく必要があります。
しかし60度のウェッジを使えば、普段と打ち方を変えなくてもボールにしっかりスピンをきかせることができます。
60度のウェッジは、高いボールを打ちやすいだけでなくスピンもかけやすいため、ボールを転がしたくない場面、ころがせるスペースがない場面で非常に役立ちます。
バンカーショットが打ちやすい
3つ目のメリットは、バンカーショットが打ちやすいことです。なぜかというと、バンカーに合わせたスイングをしなくても、他のアプローチと同じように振ればいいだけだからです。
スイングを変えることなく、ボールが上がってバンカーから脱出できるショットを打つことができます。
ロフト角の小さいウェッジでバンカーショットを打つには、フェースを開いたりハンドレイトの構えを作ったりする必要があります。
しかし60度のウェッジなら特殊な打ち方をしなくていいので、普段と違う打ち方をしてミスにつながるといったことも無くなります。
60度のウェッジを使うデメリットとは
これまで説明してきたように、60度のウェッジにはさまざまなメリットがありますが、使いこなすのは難しい部分もあります。
次項からは、60度のウェッジを使うデメリットについて解説していきます。デメリットは以下の3つになります。
・トップやダフリが出やすい
・フェースに上手く乗らないことがある
・飛距離にばらつきが出やすい
トップやダフリが出やすい
デメリットの1つ目は、トップやダフリが出やすいことです。60度のウェッジはバウンス角も大きい分、エッジが当たってトップしたり、地面に刺さってダフったりが起こりやすくなります。
これを防ぐためには、ハンドファーストによるロフトを立たせたインパクトで打つ必要があります。しかしロフト角の大きい60度でしっかり当てるためには、ハンドファーストの度合いも強くないといけません。アマチュアゴルファーで、ハンドファーストのインパクトがしっかりできる方も少ないため、トップやダフリはどうしても多くなってしまいます。
したがって60度のウェッジは正確に当てることが難しく、ミスショットの出やすいクラブだと言えます。
フェースに上手く乗らないことがある
デメリットの2つ目は、フェースに上手く乗らないことがある点です。ボールがフェースに上手く乗らないと、だるま落としのようなミスも出やすくなります。ロフト角が大きいため、ボールの下をくぐり抜けてしまうからです。
だるま落としになると、ボールはほとんど飛んでくれません。ひどい場合は1メートルも飛ばず、ボールがすこしだけ浮いて、ぽとっと落ちてしまうだけのときもあります。
特にボールがラフにあり、草に乗って浮いている状態だと起こりやすいミスです。フェースに上手く乗せるには、正確にボールに当てる技術が必要になります。
飛距離にばらつきが出やすい
デメリットの3つ目は、飛距離にばらつきが出やすいことです。ロフト角が大きいことで、ボールの下をくぐり抜けやすいだけでなく、ボールがフェースの上を滑りやすくもなります。
だるま落としのように大きなミスにはならなくても、フェースの上を滑ることで飛距離にばらつきが出てしまいます。
したがって、60度のウェッジは距離感を合わせるのが難しいクラブになります。同じ振り幅で打ったとしても、飛距離に違いが出てしまうからです。
ピンに寄せたい意図があっても、ボールがちゃんと飛ぶときもあれば飛ばないときもあるので確実性に欠けています。
ウェッジは58度までがおすすめです【60度以上は難しい】
ここまで、60度のウェッジのメリットとデメリットについて解説してきました。結論から言うと、60度以上のウェッジは使いこなすのが難しいため、58度までのウェッジを使うようにしましょう。
もちろんこれまで解説してきたように、60度のウェッジを使うメリットは多くあります。しかし扱う技術がないと、スコアを大きく落とすようなトラブルの原因になってしまいます。
トップやダフリが出てしまったり、だるま落としになったり、グリーン周りで何打も費やしてしまうような事態は避けたいものです。
上手く使わないとミスショットが出やすいというのは、あまり無視できない欠点です。なので、アマチュアの方は58度までのウェッジを使うのがおすすめです。
まとめ
今回は、60度のウェッジを使うメリット、デメリットについて解説しました。まとめると、
◎60度のウェッジを使うメリット
・高いボールを打ちやすい
・スピンがかけやすい
・バンカーショットが打ちやすい
◎60度のウェッジを使うデメリット
・トップやダフリが出やすい
・フェースに上手く乗らないことがある
・飛距離にばらつきが出やすい
60度のウェッジを使うメリットはさまざまですが、扱いが難しくミスが出やすいクラブです。アマチュアの方は58度までのウェッジを使うようにしましょう。