まずまずのティショットで、ボールはフェアウェイへ。そこからUT(ユーティリティ)で打てば、ボールはグリーンまで届く位置にあります。
そんな時、あなたは迷わずグリーンを狙いますか?2オンが狙いたくなる場面で、あなたはどんなジャッジを下すべきでしょうか?今回は、セカンドショットからのコースマネジメントについて考えてみたいと思います。
情報を収集しよう
まずは情報収集です。ボールの状況を知るために、なるべくたくさんの情報を整理しましょう。
1. 距離を測る
できれば“エッジまでの距離”と“ピンまでの距離”を把握しましょう
エッジまで150ヤード/ピンまで165ヤードと仮定
2. ライを確認する
ボールがある地点の地面の状態が問題なく打てる環境かどうかを見極めましょう
良好
3. 高低差を考える
上り下りを見極めましょう
軽い上り
4. 風を判断する
フォローまたはアゲンストの判断と、だいたいの強弱を判断しましょう
アゲンスト(弱め)
この時点ではまだ実際に打つべき距離は決まっていません。しかし、165ヤード打てるクラブは何か?だけ、考えておいてください。
ユーティリティの5番と仮定
このようにボールの置かれた状況の情報を集めることで、最終的なジャッジメントを下す材料にします。
コースの戦略を立てよう
情報を収集したら、次はコース戦略です。2オンを狙う場合、どこへ打つのがベターなのかを考えます。
1. グリーン手前のハザードを確認し、越える距離を確認する
ガードバンカーを越える距離は、キャリーで155ヤード必要
2. グリーンをピンの手前と奥に2分割し、どちらの面がベターかを判断する
砲台グリーンでグリーン面が手前から奥に高くなっているので、ピンより奥はグリーンオンしてもグリーンを外しても難しい⇒ピンより手前がベター
3. 予想結果の優先順位を決める
155yd以上165yd以内に打つ【ピン手前にグリーンオン】
155yd以上180yd以内に打つ【とりあえずグリーンオン】
▲ 155yd以上を打ち、グリーンの左右に外す【グリーンオンしない】
▲ 140yd以下で打ち、ガードバンカー手前で止める【グリーンオンしない】
× 155yd以下で打ち、ガードバンカーに入る【グリーンオンしない】
自分がなりたい結果と、それに準じる結果をリストアップし、どのくらいの結果を狙うべきか?を考えます。
最終判断を下す
情報と戦略を立てたら、いよいよ最終判断です。自分の実力を考えながら、最も状況に相応しい決断を行いましょう。
1. 打つ距離を決める
155ヤード以上はどうしても打ちたいが、軽い上りで、しかもアゲンストなので確実に1番手(10ヤード程度)は上乗せした方が良い。⇒165ヤード以上をキャリーで打つ必要がある
2. 自分の手持ちのクラブの距離を考える
165ヤードキャリーで飛ばせるクラブは、フェアウェイウッドしかない⇒4番フェアウェイウッドで決定
3. 4番フェアウェイウッドの成功確率と、×の想定に絶対にならない番手(グリーン手前に刻む番手)の成功確率を考えながら、最もふさわしい判断をする
4番フェアウェイウッドで165ヤード以上をキャリーで打てたとしても、奥目にグリーンオンしたり()、左右に曲がったり(▲)する可能性もある。また、打ち損じてバンカーに入る確率(×)も40%ぐらいはありそう。 ⇔ 140ヤードは7番アイアンで打てる(▲)(成功確率75%)
このような状況を鑑みながら、最終ジャッジとして、“狙うのか”または“刻むのか”を決めましょう。決断を下すのはプレーヤー自身です。しかし、冷静な自分が“情報・攻略・実力”を考えて最も良い選択を行うように心がけてください。
おわりに
文章に書くと長くなりますが、実際の行動としては、ほんの数十秒の間で行わなければならなくなります。そのぐらいゴルフは忙しいのです。ファストプレーを心がけながら、最適な判断をしましょう。
また、コースマネジメントが面白くなると、戦略通りに打てる”兵力”が欲しくなります。つまり160ヤード打つと決めた時に、その通りに打てる自分です。戦略を実行できる兵力を育てるためには、やはり練習が必要ですね。
このように考えられるようになったら、劇的なレベルアップが見えてきますよ。