――織田信長
日本人でこの名を知らぬ人はいません。桶狭間で自軍の何倍もの兵力を持つ今川義元を破り、戦国最強の武将として一気に天下統一へ向かっていった日本の英雄です。戦に強い! だけでは天下を取ることはできません。強い国づくりが大切です。織田信長は、それまでの常識をガラリと変える政策を次々に実行します。その代表的な施策として、兵農分離や楽市令などが挙げられます。
ゴルフでも、今までのスタイルをガラリと変える勇気が必要なことがあります。
平均パット数40が32に!
パッティングスタイルをガラリと変えた友人N氏の成功例を一つご紹介します。
N氏は自他ともに認めるパット下手なゴルファーです。いえ、「ゴルファーでした」と過去形にする方が今は正しいですね(笑)。だって、1ラウンドで平気で40パットはする人だったのに、この夏は1ラウンドの平均パット数が32ほどのラウンドがずっと続いているのですから!(まったく信じられねーよ)
N氏は非常にせっかちな性格の人物で、それがパットにも表れていました。テイクバックからインパクトまでのリズムは「ヒョイカツン」です。テイクバックを上げたと思ったら、すぐに切り返してインパクト……。これでは距離感を合わせられるはずはありません。パンチが入ったノーカンパターを幾度も目にしてきました。何度大笑いながら「ヘタクソーッ」と揶揄したことか(笑)。ところが、そのせわしないリズムがこの夏に一変したのです。
スーッ ふー カツンッ
テイクバックからトップに入った時に、一呼吸”間”ができたのです!一呼吸置く”間”をつくってゆっくりインパクトを迎える。パツンッとボールを叩く現象、いわゆるパンチが入ることがなくなったのです。これによって、タッチがとてもやわらかくなって距離感が合うようになり、1mのショートパットもバンバン決めるようになりました。「開眼!」まさにこの言葉がピタッとくる思いでした。
「パツンッ」とパンチを入れてパターをするゴルファーにパッティング巧者はいません。だから、私は以前から「そんなせわしない打ち方していたら、距離感は出ないよ。タッチもむちゃくちゃになるから、読んだラインにのるわけないじゃない」と余計なお世話を幾度もやいていたのです。しかし、N氏は「そんな打ち方はオレには合わん! カツンと打つのがオレのスタイルだ!」と言うものだから好きにさせておいたのです。
ところが、そのこだわりを捨てスタイルを一新したN氏! 自分の型(まちがった、あわれなこだわり(笑))の中に縛られていたN氏のパッティングはガラリと変わり、見ていて安心できるほれぼれするパッティングフォームになりました。
つまらないこだわりを捨てスタイルを一新する
苦手な分野では、つまらないこだわりを捨てスタイルを一新する
うまくいかないことがあれば、それまでの発想を完全に変えることが必要なんですよね。でも、人間、頭では”発想の転換”の大切さを理解していても、コレってなかなかできないんですよ。「変えるぞー!」と思っても、98%の人は今の自分でできる範囲内でものごとを考えてしまうのが人間です。
なぜって、「変えてもうまくいかなかったら……」って変化を消極的に考えてしまうからなんですよね。
でも、私はあえて言いたいです。「変えなくても結果はよくならないじゃん。だったらこだわることないでしょ!変えちゃいなよ!!今を守ってもいいことないんでしょ。いろいろやってうまくいく手法を見つければいいじゃん!」と。