前回の準備編で1ラウンドを”99″でまわってくるための準備として、ホールごとのスコアの割り振りを行いました。
例えばハーフ49を目指す場合にはPar4は全ホールダブルボギーを想定し
( 6 + 6 + 6 + 6 + 6 )
Par3はボギー
( 4 + 4 )
Par5はボギーとパー
( 6 + 5 )
= 49
という目標です。
今回はこれを実行していくためのセルフマネジメントを実践していきましょう。
難しいミッションではない
100切りを目指すゴルファーは大体101~115ぐらいのスコアでラウンドできる力がありますので、Par4のミドルホールをダブルボギーでホールアウトするのはそれほど難しい課題ではないと思います。3オン3パット、もしくは4オン2パットをイメージしてプレーしてください。
つまり、2オンする必要はないのです。ですから距離のあるミドルホールでも200ヤード飛ばす必要もありません。ドライバーを封印することはありませんが、飛ばす事よりフェアウェイに置くことを心がけた80%ショットを目指しましょう。
あくまでも“99”という目標を達成するために、すべての行動を行う意識を持ってください。
Par4のモデルケース
では、実際に考えながらプレーしてみましょう。『360ヤードPar4。やや打ち上げの林にセパレートされた細長いストレートホール』と想定します。まずは、OBの確認です。それから、ティーショットで届く位置にあるハザード(バンカーや池)までの距離の確認をします。
✓OBの確認
ティーショットで届く位置にあるハザード(バンカーや池)までの距離
※今回は左OB、バンカーまで、左バンカー220ヤード、右バンカー255ヤードと仮定。
その上で、自分のドライバーの調子と照らし合わせます。もし自分のドライバーの飛距離が230ヤードであったら、左のバンカーは入る確率が高いですし、フックが出やすいのであれば、左のOBも警戒が必要になります。つい短めのミドルホールでは、「右バンカー方向に220ヤードぐらい飛ばして残り140ヤードを2オンさせる」と思いがちですが、今回はご法度です。
安全に3オンさせるには、1ホールごとにドライバーを使うのか?使わないのか?を考えましょう。ここで、”ドライバーを打ちたい誘惑”に負けてはいけません。冷静な判断で、使用の有無を決めてください。
✓1ホールごとにドライバーを使うのか?使わないのか?を考える
このホールでは、ドライバーを使わずフェアウェイウッドを選択し、180~200ぐらいを目指します。バンカーにも入りませんし、ドライバーのように大きく曲がってOBになる確率も格段に減ります。ティショットの結果、エッジまで165ヤード、ピンまで180ヤードになりました。
その後、エッジまでの距離165ヤードをキャリーで飛ばせるユーティリティーがあり、しかもガードバンカーに入っても、バンカーは得意というプレーヤーでしたら、2オンを狙うもの選択肢の一つです。しかし、”99″を目指すクレバーなープレーヤーには、バンカー手前までの距離150ヤードをミドルアイアンで刻むことをお勧めします。
✓ガードバンカー手前まで刻む
165ヤードをキャリーで打つ技術と、ゴロでも何でも150ヤード打つのでは、その成功確率が違います。そして、グリーン近くまでボールが来たら、バンカー越えでない限り、転がしてグリーンを捉えましょう。パターを使うのももちろんアリです。2パットか3パットでOKですから、プレッシャーはそれほどありません。
このように常に冷静に”99″を出すための指令を出す”第三者的な目線”を持つことで、自分の今の実力以上の結果を求める行動を抑制してください。そうすれば、今のあなたにとってダブルボギーは簡単にクリアできるミッションになるでしょう。
100が切れない理由
ある程度ゴルフもしてきて、パーやバーディーを取ることもあるゴルファーは、つい自分に期待をしてしまいます。「1番ホールでパーだったから、このままいけばパープレーで36だな」というような考えです。確かにパーを取れる実力はあるのですから、18ホール続ければ72でホールアウトできます。しかし、それが非常に困難であるのはゴルファーなら誰もが思うはずです。
このような考えが頭をよぎるうちは、100を切る、90を切ることは難しいと思ってください。
最後に
100切りゴルファーに必要なものは、自分のゴルフに対する謙虚な気持ちです。極端な例では林の中で“後ろに打つ勇気”を持つことが18ホール後のスコアに表れます。「ちまちまゴルフやってたら面白くない」と言っていたら、どんどん後輩ゴルファーに追い抜かれてしまいます。一度、真剣に“99”のゴルフを実践してみてはいかがでしょうか?