前回のゴルフクラブの機能を理解するための用語集~グリップ編~に続き、今回はヘッドバランスについてです。
クラブヘッドが重ければスイング中シャフトがよくしなり、またヘッドが軽いとシャフトはしならず硬く感じます。
シャフトがしなるとボールはよく飛びますが、しなりすぎるとコントロールが利かなくなります。ちょうどいいバランスに調整が必要になります。ヘッドバランスは、C~Dで表記します。
市販品クラブはほぼ適性バランスですが、適性が万人に合うとは限りません。
Rシャフトで、D0~D1が目安です。
ややしなりが弱いな、と感じる場合はC7~C9などの数値(バランスが軽い、と表現)になり、逆にヘッドが重く感じる、シャフトがしなり過ぎる感じだと、D4以上になっている場合があります。
D0ぐらいを基準とし、それ以上や以下のバランス値でスイングのタイミングが合うタイプの人もたくさんいることでしょう。
バランスは、好みやタイミングの個人差がありますので、長い期間をかけて自分に合ったバランスを見つけていきましょう。
では、どうやって手軽にバランス調整をしたらいいか?
市販の板状のシール鉛が一番簡単です。¥300くらいで購入できます。
クラブヘッドに簡単に貼れるので、広い練習場であれこれ実験してみるといいでしょう。
アイアンの場合はそんなに変化は感じられないものですが、ドライバーやフェアウェイウッドは、すぐに変化を感じます。
簡単に着脱できますので常備しておくといいでしょう。
ウッド類では、鉛を貼る部位で球筋が変化します。
基本的に球筋の変化は、スイング軌道が決定的要素となりますので、鉛は補助的な役割くらいと考えてください。ある程度スイング型ができていて、微調整ができる程度です。
その微調整の変化が心理的な影響を与えるか、が個人差になるでしょう。あくまでも微変化です。
では、クラブヘッドのどの部位に鉛を貼れば球筋の変化が得られるか、を説明しましょう。
1. ここに貼ると、ボールが上がりやすくなります。
2. フックしてしまうときに効果があります。
3. スライスしてしまうときに効果があります。
また、ヘッドが重過ぎる感じがしてシャフトがしなりすぎるときには、鉛を外すか、さらにグリップのヘッド寄りに鉛を貼ると、逆にヘッドが軽く感じてシャフトのしなりが弱まります。
これを”カウンターバランス”といいます。
曲がりの修正だけでなく、鉛を貼るとシャフトのしなりや感じる重さが変化するので、スイングのタイミングやテンポが変わることもあります。
調子が悪いときには、スイングの形よりも、タイミングやテンポを変えてみると調子が戻ることがよくあります。