ゴルフ雑学

ゴルフの上達に運動神経は必要か?の議論の前に知っておきたいこと

さっそくですが皆さんは、ゴルフの上達に運動神経は必要だと思いますか? それとも、関係ないと思いますか?今日は巷でしばしば話題になっているであろうこの問題について、独自調査・分析の結果をお伝えします。

古閑美保プロによる“運動神経”についての発言

まず、運動神経とゴルフの関係について語った、古閑美保プロの発言をご紹介します。古閑プロは、小学生時代に少年野球で男子にまじって4番でエースと運動神経の良さが際立っていたスポーツ少女。そんなこともあって運動神経の話題を多く振られるのかもしれません。2013年にジョブチューン(TBSテレビ)に出演した際は、「誰でも努力すればプロで10位くらいにはなれる」と言っています。

他にも2回にわたって出演した志村座(フジテレビ)で、「私は、運動神経はよかったけれど、ゴルフにはあまり役に立たなかった」と語っていました。真相は本人にしかわかりませんが、運動神経が役立つならば、もっといい成績を残せたのにという言葉の裏返しなのかなとも受け取れます。

そもそも”運動神経”とは?

ここで運動神経について、おさらいしておきたいと思います。体や内臓の筋肉の動きを指令するために信号を伝える神経の総称のこと。 骨格筋を支配する体性運動神経と、内臓や感覚器に関わる内臓運動神経の二つがある。細かく言えば運動神経の他、身体能力、動体視力などといったものが総合的に発揮されることで、“運動神経がいい”と評価されることとなります。

神経系統の90%~100%は14歳頃までに形成されてしまうことから、“子供の運動神経の良さは親の責任”とばかり、研究熱心な親御さんが増えてきました。ちなみに、3歳~プレゴールデンエイジ、9歳~ゴールデンエイジ、12歳~ポストゴールデンエイジとされており、年齢に合った運動が効果的とされています。

今年の甲子園を賑わせた清宮幸太郎選手も、社会人ラグビーの清宮監督の教育方針により、水泳、陸上、ピアノ、ラグビーと様々なスポーツを経験してきたことに注目が集まりました。結局のところ、大人になった今となっては、運動神経自体を良くすることはちょっと難しい。

でも、安心してください。ここで発想の転換を。ゴルフと運動神経を考えるとき大切なのは、運動神経のあるなしではなく、“自分は運動神経がいいと思っているかどうか”なのです。

自分は運動神経がいい! と思っている方へ

幼いころから足が早く、スポーツをやれば何となくこなせていた人。この”こなせていた”が実に問題なのです。大人になってゴルフを始めた時も、“ある程度まで”は、上達が早かったはずです。運動神経がいいから、体の動かし方も何となくわかるわけです。特に、野球やテニス、ソフトボールなどの、ボールを打つ球技の経験者は特に注意が必要です。

なぜなら、ゴルフに応用が効いてしまうため「やろうと思えばできちゃう」からです。“ある程度まで”は上手くなってしまうので、練習をサボりがちになる傾向があります。そうなるといけません。運動神経がいいだけでは太刀打ちできないのがゴルフ。スイングにおいても、テイクバックの時、「インサイドに引いてしまった!やばい!」と思ったら、軌道の修正をしようと上半身や腕、手首で何とかしようという意識が働きます。

今まで、“動いているボールを打つ”スポーツをやってきた人ほど、打ちに行く、当てに行くという感覚が擦り込まれていて、裏目に出てしまうのです。運動神経がいいと自覚している人は、加齢によって理想と現実に生まれた隔たりに気づかず、勝手に落胆することが多いので注意が必要です。このタイプの人は、ゴルフの前に謙虚になることが重要です。それと車の運転も謙虚に!

運動神経が悪いと自覚している人へ

運動神経が悪いと自覚している人は、かけっこが遅かった、部活では補欠だった、ハードルとか無理…という人が多いかと思います。でもそれは子供の頃の話。また部活に入ったら、野球をしてもボールの落下地点にうまく入れなかった、サッカーではヘディングが苦手な不遇の時代。温泉で卓球をしても空振りばかり、だったかもしれません。でもそれはゴルフ以外のスポーツの話。

古閑美保プロが言うように、運動神経の有無については気になさらないように。むしろ、運動神経が悪い、あるいは苦手と自覚しているからこそ、ゴルフに対して謙虚になれるというもの。大人になって始めたゴルフは、ゴルフ理論をきいてその通りに体を動かせるかどうか。そして反復練習により、スイングを体に覚えこませることが重要。

小さい頃、いつもかけっこがビリでお母さんと公園で練習した経験や、ゴロが取れなくて一人壁に投げて練習した経験を持つ人だからこそ、ゴルフの地道な練習に向き合えるのです!なまじ運動神経がいいからとサボっていたり、自己流を貫いたりする人よりも、“自分がわかっている人”の方が、ゴルフには向いているのかもしれません。

おわりに

運動神経の他に、運動能力というものがあります。子供の頃にやったいわゆる体力テスト(平成11年より新・体力テストに刷新)のことで、大人になっても実施されています。握力、腹筋、前屈、反復横飛び、立ち幅跳び、早歩きなど…もしこれらが圧倒的に苦手な人がいたら、運動神経うんぬんの前に、18ホール回れる基礎体力をつけることをおススメします!

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