オリンピックまであと2ヶ月を切りました。日本代表の決定までは20日あまり。近づいてきましたねえ…と言いたいところですが、正直まだまだな感じ。というのも、8月のオリンピックになんというか”スペシャルな感じ”がないんですよね。ゴルフの場合、6~7月にメジャーなどの大きな大会が目白押しだからでしょうか(ほかにサッカーの欧州選手権やテニスのウィンブルドンもありますし…)。
男子は全米オープン、全英オープンに全米プロ、女子は全米女子プロ、全米女子オープンに全英女子オープンと続きます。観る方はお楽しみが多くてうれしいのですが、日本との時差の関係で夜型、早朝型になって眠くて大変です。もちろん出場している選手の方が断然大変ではあります。メジャーだけで下のような日程。さらにこの隙間にほぼ毎週試合があり、息つく暇もありません。アダム・スコットのオリンピックに”出ない宣言”もわからないでもないですね(自分が選ばれたら絶対出ますが…)。
● 男子
6月16日-19日 全米オープン
オークモントCC(ペンシルベニア州)
7月14日-17日 全英オープン
ロイヤルトルーンGC(スコットランド)
7月14日-17日 全米プロゴルフ選手権
バルタスロールGC(ニュージャージー州)
8月11日-14日 リオ・オリンピック
オリンピックGC(ブラジル・リオデジャネイロ)
● 女子
6月9日-12日 KPGA女子PGA選手権
サハリーCC(ワシントン)
7月7日-10日 全米女子オープン
ロイヤルトルーンGC(スコットランド)
7月28日-31日 全英リコー女子オープン
ターンベリー(スコットランド)
8月15日-21日 リオ・オリンピック
オリンピックGC(ブラジル・リオデジャネイロ)
こう過密日程だと、体力的にはもちろん、精神的に疲弊しますよね。ゴルフは精神的な要素がとくに大きいスポーツだけにすり減らした”心”の回復が問題となります。いくら技術の高い一流プロといえども、精神的に弱っていては良い成績をあげることは不可能ですから。
さらにオリンピックの場合、メダルへの過度の期待があったりして大変です。代表という名誉はあっても、その大きな期待からの重圧は、一般の人間には計り知れないものがあります(仲間内のゴルフでもプレッシャーに負けている“へたれ”の私にはまったく想像つきません!)。
史上最高のテニスプレーヤーと名高いロジャー・フェデラーが、オリンピックのシングルスでは無冠という事実からも代表の重圧をうかがい知ることができます。全盛期の2004年から2012年までのオリンピック、アテネでは2回戦敗退、北京では準々決勝、ロンドンでは準決勝と、シングルスのツアー優勝88勝、グランドスラム大会17勝のフェデラーとしては信じがたい結果なんです。勝って当たり前のフェデラーでさえ、国を背負うと勝つのが難しくなる。期待と重圧。それが一個人として出場する大会との違いなんですかねえ(ダブルスでは金メダル取っているんですが…)。
その点、日本代表が確定的な松山英樹選手と野村敏京選手の二人は、重圧やらなにやらとそういったものには強いような感じがしますよね。いい意味で周りを気にしない我が道を行くタイプのようだし、「みなさんのために~」とか、「みなさんの期待に~」とか言わなそうですからね(あくまでもイメージです、あくまでも。も、もちろん言ってもいいんですよ。ファンサービスですから!)。
だからと言っちゃなんですが、メダルは十分期待できるかなと思ったりしているんです。もちろん、世界には強い選手がいくらでもいます。体力的にも技術的にも二人より上の選手はゴロゴロいます。でも、二人の最大のストロングポイントである”精神的な強さ”がそうしたライバルたちを打ち倒してくれるような気がするのです。オリンピックのような世界中から注目を浴びる大きなスポーツイベントでの国を背負う重圧をはねのけるのは、結局、その”精神的な強さ”だと思います。
松山選手と野村選手には、そんなもの(過大な期待による重圧感)をヒョイっと飛び超えて、メダルを、いやいや金メダルを期待したいですね(あっと、この無責任な期待がいけないんだった…)。
ジカ熱騒動や競技会場の工事遅延など、まだまだいろいろ問題を抱えているリオ・オリンピックですが、始まったら手放しで楽しみましょう(松山選手、出てくれますよね、きっと、ご懸念の”ジカ熱”はなんとかなります!)。
オリンピックまであと46日!