ゴルフシーズン真っ只中、土日はもちろんのこと、平日であっても人気コースであれば予約でいっぱい。そんな時に必ずといっていいほど発生するのが次のショットまでの待ち時間。この時間が長いほどミスにつながりやすくなると言われている。いわゆる”待ちチョロ”だ。自分の打順まで何も意識せずになんとなくすごしがちだが、ショットへの準備時間として使えば、ナイスショットの可能性もアップ! いいショットが生まれる待ち時間の使い方を紹介します。
“待ちチョロ”はなんで起こるのか
自分の打順までの待ち時間が長く、その後にミスをしてしまうと、「待ちチョロだったね」などと言います。その名のとおり”待った後にチョロが出る”ので”待ちチョロ”。ではこの待ちチョロ、何で出てしまうのでしょうか。ティショットの場合、ただでさえ「遠くに飛ばしたい」という意識があります。待ち時間が長いとその意識が強くなり、体の回転を速くすることに意識が集中してしまうので、インパクトで左腰が開いてヘッドがボールに届きにくくなってしまうのです。するとフェースの下部に当たるなど当たりが薄くなって、チョロが出やすくなってしまいます。
また、セカンドショットでも待ち時間が長いと”待ちチョロ”が出やすくなります。アイアンの場合は「高くボールを上げたい」という意識があり、待ち時間が長くなることで自然とその意識が強くなります。
すると、インパクトでボールを下からすくい上げる形になるため、ヘッドの最下点がボールの手前になり、トップ気味のインパクトになりやすくなってしまうのです。
フィジカルの対策|固まった体をほぐす
待ち時間が長いと、それまでほぐれていた体が固まってきます。これは筋肉が固まることによるもの。もともと筋繊維は縮みやすく硬くなりやすいという特徴があります。少し前までスイングや歩行運動で血流がよくなっていた状態から体を動かさなくなると、血流が徐々に悪くなり筋肉は少しずつ硬くなってきます。その結果、稼動域が狭くなったり、動く箇所、つまり手先だけに頼った動きになってしまうのです。
そのような状態を防ぐために、ストレッチが必要です。カートに座って順番を待っているときも座ったままできるストレッチがあります。
ひざを曲げて座った状態で片足のくるぶしをもう片方のひざに乗せ、足を組むような状態を作ります。乗せたほうのひざの内側を上から軽く何度か押し込みます。これを10秒ほど繰り返すと、股関節のストレッチになります。
ありきたりですが、素振りも効果的なストレッチです。このとき、ドライバーを思い切り振るのではなく、アイアンを2~3本持ってゆっくりと振りましょう。重いものを振るためには体全体の筋肉を使って大きく振る必要があるため、体をほぐすのに効果的です。
また、少なくとも自分が打つ1分前には立って順番を待つようにしましょう。直前に立ち上がると脳の血液が一気に体中に下がっていくため、立ちくらみに近い状態になりやすく、アドレスがゆるみやすくなってしまいます。
メンタルの対策|目標の再設定
待ち時間が長いと、当然ながら集中力も切れがちになります。ゴルフは打ってプレーしている時間のほうが短いスポーツなので、それ自体は特別なことでありません。しかし、待ち時間に携帯電話を見たり同伴者と別の話題などで盛り上がると、プレー以外の情報が多く入ってきて、次のショットの準備に割く時間が短くなります。プレーから考えが離れた場合、早めにショットの準備にうつり、再度次のショットのイメージやスイングの確認点をチェックし、目標の再設定を行いましょう。
また集中が一度切れてしまったときには、ボールのディンプルを5秒前後、凝視してみてください。1点に意識を集中させることで、集中力を取り戻すことができます。このときボールを顔の前に持ってくるようにしましょう。ボールを見るため下を向いてしまうと、頭に血が上って頭を上げたときにボーっとしてしまい逆効果になってしまいます。
おわりに
いかがでしたか?もちろん待ちがないことが望ましいとは思いますが、必ず待つことがあるはずです。そんな時、ここで紹介した方法を実践してみてください。きっと待ちチョロとさよならできるはずですよ!