以前、ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!で、浜ちゃんが「松本さんに質問です!」と言って、視聴者からの質問ハガキを読み上げるコーナーがありました。最も笑ったのは、「日本人が最も使う言葉が”すみません”だそうですが、二番目に使う言葉は何ですか?」という質問に対するまっちゃんの答え「これのMある?」 面白いしうまいし、すごいなーと思わされるネタでした。
ところで、なぜそんなことを思い出したかというと、ゴルフのラウンド中に日本人がよく使う言葉は何だろう?と思ったからです。今日は、何気なく口にしてしまう、あるいは心に浮かんでくる言葉についての一考察をお送りしたいと思います。
皆さんは、打った後に思わず口から洩れることはありませんか?「あー!」「失敗!」「うわ、違った!」「チェッ」「バカだ~」など。これらは、ミスショットした時についつい出てしまう愚痴、ボヤキです。椅子に足のすねなんかを思い切りぶつけた時の「イタッ!」のように、反射的に出てしまうものです。
そして、競っている相手が失敗すると、口には出さずともちょっと喜んでしまったりして…ゴルフは自分との戦いとはいえ、相手の不幸は蜜の味なんていう言葉もありますからね。
でも、ちょっと待ってください。このテの言葉が、口にしただけでパフォーマンス低下に大きく影響を及ぼしているとしたらどうでしょう。よく口にする言葉ならば、まるで呪文のように私たちのプレーに影響しているのではないか、と思いませんか?
練習も技術の習得も必要ない、言葉の使い方ひとつでミスショットが減るとしたら、こんな簡単なことはありません。言葉によるメンタルへのアプローチ、さっそく次のラウンドから試してみませんか?
ボヤくのをやめよう!自分の言葉でイライラ2倍
失敗した自分にイラッとして、ついつい言ってしまいがちなのが、「あ~あ」「チェッ」「バカだ~」など自分を罵倒するかのような言葉。しかし、これらは、イライラを引き寄せるきっかけになってしまいます。「”頭にきたから舌打ちをしてしまう”のですが、その反対の”舌打ちをするから頭にくる”」ことも心理学的には成り立ちます」とは、ホンマでっか!?TVなどで人気の心理学者・植木理恵氏のコメント。
発した言葉に感情が引きずられてしまう、なんてことは絶対避けたいものです。ミスショットではありません。”そういうショット”を打っただけと思いましょう。
どうせボヤくなら!きちんと反省もしよう
「あ~あ、失敗した」の後に、「次のショットは失敗しないぞ!」と気持ちの切り替えが早いのはいいのですが、反省なしに切り替えてしまったら、失敗から学ぶことができません。一つ大きい番手で打っていたら、力まなくて済んだかもしれない。
トップしたのはヘッドアップしてしまったからだ…など、切り替える前にミスショットの原因はきちっと分析して、次に活かしましょう!あのタイガー・ウッズも10秒ルールなるものを実践していたのは有名な話です。ミスをしたら10秒間は怒っていいけれど、あとはサッと切り替える。メンタルを鍛える第一歩ですね。
「失敗しろ!」は自分をも陥れる呪いの言葉
「人の失敗を念じるなんて、人として最悪だね」などとおっしゃっているあなた!これは人格の問題だけにとどまりません。なぜなら、人の”脳”(あるいは”潜在意識”)は、主語を理解できないため、人の悪口を言っているのに、自分が悪口を言われたのだと感じてしまうのです。
つまり、失敗しろ!は、自分が言われたことと変わりないということに。まさに呪いの言葉ですね。誰が打つ時も、ナイスショットを願いましょう。
「集中!」への固執が逆効果の場合も
ショットでもパットでも、この一打はどうしても外せない、といった場面があります。そんな時、私は「集中しよう」といつも思っていました。しかし、恐らく集中することにこだわり過ぎていたのでしょう。同伴者のちょっとした動きや、わずかな物音、他ホールのプレイヤーの声までがかえって気になり、気が散ってイライラ。
そんな時気づいたのです。“集中することが目的ではない。このパットを入れる事が目的なんだ”と。当たり前と言えば当たり前の話ですが、”どうやって入れるか”を考えれば、自然と集中できるものです。
終わりに
日本には、言ったことが現実になるというような”言霊(ことだま)”という概念があります。また、このホールではいつもシャンクするという苦手意識の作用もあるでしょう。わかってはいるのですが、ついつい出てしまう愚痴・ボヤキ。 しかし、これらをコントロールすることができずに、どうしてボールをコントロールできようか。という一念でもって、次回のラウンドに臨みましょう!