前回、競技ゴルフデビューを目指す方へ向けて、準備・装備についてのルール違反をお伝えしました。ゴルフを長くやっていらっしゃる方でも、試合に出ると緊張して思わぬ失敗をしてしまうものです。
特にスタートホールは、普段のラウンドでも緊張しますから、他のプレーヤーや競技委員が見守る中でのティショットは、本当に緊張してしまいますよね。
最初のホールでペナルティが付いてしまうような悲しい出来事が起こらないために、今回はティグラウンドでありがちな、ミスから起こる「ルール違反」をまとめてみたいと思います。
基本中の基本 スタート時間の遅刻
5分以内→2打罰
それ以上→失格
絶対に起こしたくはないのですが、そんな時に限って起きてしまう遅刻。例えば9:00スタートだった場合、5分以内の遅刻であれば(ゴルフ規則6-3aの違反)2打罰になります。※最初のホールに2打罰
そして5分を超えてしまうと失格となってしまうのです。このスタート時間はたとえ自分の打つ順番が4番目で、実際に打つ時間が9:07になったとしても、9:00に打つ準備ができている状態でいなければならないので注意です。
このスタート時間はたとえ自分の打つ順番が4番目で、実際に打つ時間が9:07になったとしても、9:00に打つ準備ができている状態でいなければならないので注意です。
このスタート時間はたとえ自分の打つ順番が4番目で、実際に打つ時間が9:07になったとしても、9:00に打つ準備ができている状態でいなければならないので注意です。
→無罰
緊張している場面で、よく見られる光景です。まだ打つ前のボールは、インプレーの状態ではないので、特にペナルティはありません。
※ティグラウンドでボールを打った(ストロークした)瞬間から、カップインするまでがインプレーの状態です。安心してティーアップし直してください。
もし空振りしたら?空振りした後に犯しがちなミス
普段絶対空振りしないような方でも、競技になるとしてしまうのが空振りです。空振りはストロークしたことになりますから、ペナルティでも何でもなく、ただの1打扱いですが、問題はこのあとです。
スタートホールは極度の緊張状態です。ここで空振りをしてしまうと頭が真っ白になってしまい、周りが見えなくなることがあります。その為に焦ってしまい、周囲が止める間もなく、つい無意識に以下の行動を起こしがちになります。
1.空振りして、その勢いで落ちたボールを拾い上げて再度ティーアップする。
2.空振りして、ボールは動かなかったが、仕切り直して打つためにティーを置き直す。
1も2も空振りというストロークをした後に、インプレーのボールを動かしたことになるので、ゴルフ規則18-2aの違反となり、1打罰が科せられます。さらに処置としては、ボールを元の位置に戻さなければなりません。
また、もし気づかず(指摘されず)、ボールを動かしたまま打ってしまった場合は、今度はゴルフ規則27-1aの違反となり、2打罰になります。この場合は、そのままプレーを続行して、ホールアウトしなければなりませんが、最初の規則は適用されず、2打罰のみとなります。
空振りしてしまったときは、まずは深呼吸しましょう。
とにかく迷ったら2球でプレー
ルールに順守しようとすればするほど、時間がかかってしまうのが、競技ゴルフの大変なところなのですが、困ったときは2球のプレーをお勧めします。誰に聞いても処置の仕方があいまいで、心配な時は2つのパターンで2球を打っていき、そのままホールアウトします。
そして、競技委員にあとから裁定を仰げばよいのです。「とにかく迷ったら2球でプレー」と思っておくと、気持ちも楽になりますよ。
最後に
キャディの立場からも競技ゴルフは緊張します。ルールを勉強していても、いざその場面になると、出てこない時もあります。しかし、ルールを知っていると、気分的にも安心しますし、また、自分の助けになることもありますので、一度再確認してみてはいかがでしょうか?